いずぃなり

伊豆でのシニアライフ

郷に入る郷に従ふ死人花(あ)

 例年9月下旬に、自治会の中間会計報告を役員会にすることになっていたらしい。役員を引き受けた当初、私はそのことを知らなかった。

 先月初めに区長に会計処理の進捗状況を訊かれたときは、「夏休みに入ったらぼつぼつやろうと思います」と言っておきながら、孫の世話で夏休みがあらかた潰れたりして会計処理ができないまま9月を迎えていた。

 さすがに焦って、ひとまずは口座通帳に手書きしたメモを頼りに、先日、公民館のPCで会計処理を始め、不慣れなExcelを操作しながらなんとか仕上げた。つもりだったが、それがまるで頓珍漢な会計処理だったということが、今日の作業で判った。

 今日の公民館での会計処理作業には、区長とExcelでマクロを組んで会計処理シートを作ってくれた方も一緒だった。私を案じて助っ人を買って出てくれた、といったところ。

 公民館には私が午後6時半前に到着。ややあって区長、区長の電話連絡でExcelマクロの方がそのあと駆けつけた。

 最初は、私が先日やった会計処理をExcelマクロの方にチェックしてもらい、不具合箇所を修正する形で作業を進めていった。が、そのうち、私のまどろっこしい様子に業を煮やしたというふうに、Excelマクロの人は「私がやった方が早い」と言って、私をどかして自らPCの前に座った。

 そこからの作業が、半端ない。現役のときはバリバリに会社の会計処理をこなしていたことが随所に伺える手際良さで、私の会計処理にバンバンダメ出しをしていく。私が、コード番号を打っても指定文字がセルに自動入力されなかった箇所も、それをやっちゃダメといい、最初から全部コード番号を入力し直していく。勝手に私が文字を入力したばかりに合計が合わなくなった場合でも、どこがいけないかを瞬時に見つけ、修正していく。いやあ、すごい。こういうのを会計のプロと言うんだなと、感心しながらほれぼれ眺めていた。

 それでも、一連の作業が終わったのは午後9時過ぎ。Excelマクロさんがいなかったら、たぶん今日中には中間会計報告は仕上がらなかった。帰り際、また判らないことがあったらよろしくお願いしますとアドバイスを頼んでおいたが、ほんと、頭の中はまだまだ判らないことだらけ。きっとこれからもExcelマクロさんに叱咤されることは火を見るより明らかである。

 

【今日の一枚】花開いた彼岸花。

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 孫娘がいるうちはつぼみだった彼岸花が、今日見たら花開いていた。

 彼岸花は別名「曼珠沙華」とも言い、ネットに当たったら山口百恵の「曼珠沙華」がヒットした。

 私は、この歌を知らない。「曼珠沙華」で知っている歌は、三沢あけみの「長崎物語」である。♪赤い花なら曼珠沙華 阿蘭陀(おらんだ)屋敷に雨が降る 濡れて泣いてるじゃがたらお春〜♪

 いつ、この歌を聴いたのだったか、覚えていない。でも歌い出しの「赤い花なら曼珠沙華」と、サビの「じゃがたらお春」は覚えている。たぶん、テレビの歌番組で聴いたのだったろうか。一度聴いただけで覚えてしまうということはまずないと思うから、数回は聴いたんじゃないかな。でも、数回聴いたとしても、それほどインパクトのある歌のようにも思えないのだが。当然、「長崎物語」にまつわる悲劇など当時は知るよしもなかったはずなのに、どうして今でも覚えているんだろう。

 群生する彼岸花は、赤い絨毯を敷きつめたようで見事だけれど、こうしてポツリと咲くのも悪くない。なんか哀愁を誘います。これも「長崎物語」の影響だろうか。

 

【書】「母衣」ほろ(No.462)

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 「①昔の武具の一つ。よろいの背に負って矢を防ぐ布製のもの。②車などの風雨や日光よけのおおい。幌(ほろ)」(『旺文社漢字典』第2版)

 「母」は「女」に乳房を示す点を加えた形。甲骨文には右向きのも左向きのもある。女に化け損ねた狸の顔のようにも見える。それが、スルメイカになり損ねた子分を付き従えている図。

 

【タイムラプス】9月24日(木)4:53〜7:08の伊豆長岡の空。33秒。

https://twitter.com/aisakajiro/status/1309386526657142785?s=21