いずぃなり

伊豆でのシニアライフ

杉皮の家訪ふやきりぎりす(あ)

 昨夜、カミさんの車で孫娘がやってきた。お兄ちゃんは小田原に残ってゲーム三昧する方がいいと、そっちを選んだようだ。カミさんは雨の箱根越えを嫌がって伊豆へ来たくなかったらしいが、孫娘が(伊豆へ)行きたいと言うので仕方なく連れてきたという。

 本当は昼に小田原を出る予定だったが、孫娘が友達と夕方まで遊ぶ約束をしていたとのことで、それで伊豆への到着が夜になった。

 孫娘は22日にミニバスケの試合が入っているので20日に来て21日には帰るという。それだったら、伊豆へ来ないで小田原でゆっくりしていればいいのにとカミさんのスマホに「メッセージ」を入れたが、それへの返事はなかった。返事がないということは来るということだなと、着いてすぐ寝られるように布団を敷いて待っていたら、「麒麟がくる」の途中でやってきた。

 カミさんは着いて早々、「あたしは来る気はなかったが、(孫娘が)どうしても行きたいというので連れてきた」と言う。孫がどうしても行きたいと言ってくれるのは嬉しいが、カミさんの言い方が嬉しくない。

 孫娘はただいま小学6年生。修学旅行は? と訊いたら「中止になった」と返ってきた。それ以上のことは言いたくないふうだったので、私もそれ以上のことは訊かなかった。小さい心にも修学旅行中止はショックだったのだろう。

 孫娘が来るとiPadを独占される私は、今日はやむなく庭に出て草をむしる。と、そこへTikTokに飽いた孫娘が出てきて、「じぃじ、何してんの?」と言うから、楽しい楽しい草むしり、と歌うように答える。草むしりが楽しいわけはないのだが、嫌なことも楽しいと思ってやれば楽しく思えるようになるということを孫娘に知ってもらいたくてそう言う。そう言って、♪草むしりは楽しいな♪と「こがね虫」の替え歌を続ける。すると、果たして孫娘は、あたしもやると言って、小屋から勝手に園芸用手袋を持ってきて私の隣にかがむ。

 ああ、いつまでこんなふうに孫と一緒にいられるだろう。そんな思いがふとよぎり、この幸せがずっと続きますようにと孫娘の横顔をしみじみ見つめたことだった。

 

【今日の一枚】クダマキモドキ。

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 孫娘が、郵便受けの屋根にいるのを見つけた。「じぃじ、この葉っぱみたいな虫、なあに?」。

 「ほんとだ。きれいな緑色だね。キリギリスかなあ」と、キリギリスでないことを知りながら言って、しまったと思った。いい加減なことを言ってはいけない。孫娘は、下手したらずっとこれをキリギリスと思ってしまうではないか。

 「これは、キリギリスの仲間で、クダマキモドキと言うんだよ。ほんと、葉っぱによく似てるね。木の上にすみ、よく飛ぶよ」と言ってやれればよかったが、その時は、クダマキモドキという名も知らなかった。孫娘が小田原に帰った後にネットで調べて知った。

 ちなみにクダマキモドキというのは、「江戸時代にはクツワムシやウマオイなどをさして、その鳴声が、機織のとき紡車を巻く音のようだとして<クダマキ(管巻)>といっていたようで、クダマキモドキの名は、それらに似た虫という意である」<https://kotobank.jp/word/クダマキモドキ-1160912>そうな。

 更にちなみに、酒に酔った人が同じことをくどくど言うことを「管を巻く」と言うが、出どころは同じ。

 

【書】「田疇」でんちゅう(No.459)

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 「①田畑。耕作地。②田畑のあぜ・うね」(『旺文社漢字典』第2版)

 「田」のいびつな形は棚田のイメージ。

 「疇」の形が面白いので、この二字の組み合わせを選んだ。

 

【タイムラプス】9月21日(月)7:00〜9:15の伊豆長岡の空。33秒。

https://twitter.com/aisakajiro/status/1308175857333141504?s=21

 今日の静岡新聞SBS(ディジタル版)に、「富士山頂の山梨県側がうっすらと雪化粧した様子が21日午前、静岡新聞社ヘリ『ジェリコ1号』から確認された。山梨県富士吉田市は、同日、『初雪化粧』を宣言した。昨年より32日早い」とあった。

 この動画に映る富士山の反対側は「初雪化粧」だったんですね。山梨県側は「初冠雪」とは言わず、「初雪化粧」と言う。富士山をめぐって山梨県と静岡県とでは、こういうところにもライバル意識を燃やします。