いずぃなり

伊豆でのシニアライフ

独り身の万年床や黄金虫(あ)

 環境美化の日。朝7時半に公民館に集合し、8時からゴミ袋をぶら下げて地区のゴミを拾って回る。

 側溝に捨てられたペットボトルとか空き缶を拾って歩き、左右を墓に挟まれた坂道を上ってたどり着いた地区をぐるり回っていると、ちょうど家屋から出てきた人に声をかけられた。

 私は面識がなく、その方も私をご存知なかったようで、「どなたですか?」と名を訊かれた。「今年度、区の会計を担当している○○です」と名乗ると、私の持っているゴミ袋を見て環境美化でゴミ拾いをしている人と認めたのだろう、「こんな外れまで回ってくれてありがとう」とお礼を言われた。

 私が今日回ったところは確かに地区の外れだが、坂を上りきった高台にあって、眼下を見晴るかす眺めは見事だ。富士山が顔を出していたら、さぞかし秀麗黒富士を拝むことができただろうが、今日は生憎厚い雲に覆われて見えなかった。

 「いえ、私も今しがたぐるっと車で回って拾ったゴミがあるので、一緒に下まで(公民館まで)持って行ってくれないか」と言われて案内されたのは、墓地と坂道の間の、猪が掘ったらしい場所。掘り返された土の中にガラス瓶の破片やら発泡スチロールやら用途不明な鉄片やらが散らかっていた。中に芋のような球根のようなのも混じっていて、どうやら猪はそいつを狙って土を掘り返したようなのだ。

 それらのゴミを袋に入れて公民館へ戻る。これこれと猪のことを言ったら、界隈で猪を見たという声をよく聞くと一緒に美化運動に参加した人が言う。呑んで帰った夜など、肥えた猪が堂々と車道を歩いているのを見たという情報もある由。私はまだ一度も猪に遭遇したことはないが、どうやら猪には歩く決まった道があるらしく、訊くと我が家の崖下の道がそれだと言う。ということは、遅かれ早かれ私も猪の姿を見ることになるかも、だな。

 

【今日の一枚】コガネムシ(黄金虫)。

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 6畳和室の網戸にへばりつたコガネムシ。最初、カナブンかと思っていたらコガネムシだった。

 カナブンとコガネムシは同じ昆虫のことだと思っていたら、どうやら違うらしい。カナブンは漢字で書くと「金蚉、金蚊」。

 どこで見分けるかというと、頭の形で見分けるのだそうだ。コガネムシはずんぐり丸いが、カナブンは四角い。ネットの画像を比較して、写真の昆虫の頭が丸みを帯びているので、コガネムシと断定。

 ついでに生態の違いもいうと(これもネットで調べた)、

「カナブンの成虫は熟した果実や、広葉樹の樹液をエサとして食べます。卵は朽木や腐った葉などに産み付けられ、幼虫は朽木などを食べて育ちます」

「コガネムシの成虫は広葉樹の葉をエサとして食べます。卵は土の中に産み付けられ、幼虫は土の中で植物の根を食べています」<https://kurashi-no.jp/I0011785

 ということは、カナブンはクワガタムシやカブトムシの生態に近くガーデニングに害はないが、困ったちゃんはコガネムシの方だったんですね。プランターの土をひっくり返すと土の中から丸々と肥えた幼虫が出てきたりするが、あれはコガネムシの幼虫で、植物の根を食い荒らす悪いやつだったというわけだ。♪かわいいフリしてあの子わりとやるもんだねと♪

 実は、こいつがもう1匹網戸の下の方にへばりついていて、昨夜はこいつらがブンブンうるさかった。たまに何かの加減で部屋に入り込むこともあって、入り込んだら安眠妨害の憎き奴と化す。となると、ええい、しずまれしずまれと座布団を振り回し、狼藉を退治せずにはおれなくなるのである。

 

【書】「旦暮」たんぼ(No.458)

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 「①朝と夕方。②朝も夕暮れも。たえず。③わずかな時。やがて。④時期がさし迫ること。旦夕」(『旺文社漢字典』第2版)

 「旦」は地平線の上に日が上る図だが、甲骨文は、地平線を「一」ではなく「○」で示す例がほとんど。「暮」は、草むらに日が沈んでいく様子を表す。

 

【タイムラプス】9月20日(日)4:56〜7:07の伊豆長岡の空。32秒。

https://twitter.com/aisakajiro/status/1307839489805410305?s=21