甥の結婚式で埼玉県上尾まで行ってきた。
行きは熱海から宇都宮行きのグリーン車に乗る。グリーン券は車内で買ったので1,060円。端からグリーン車に乗る気だったので、伊豆長岡駅で買えるかと駅員に訊いたら、買えないという。三島駅で一旦外へ出てJR窓口に回れば買えたかもしれないが、大宮までの切符を買ってしまってあったので、そのまま乗り換え改札を通ることにした。
グリーン車はガラガラ。二階の席に座って、眠くなるまでずっと車窓の景色を楽しんだが、降りる大宮駅までちっとも眠くならなかった。旅の本に『歌麿の世界』渋井清著(日経新書)をセカンドバッグに忍ばせてあったが、一度も開くことはなかった。
上野を過ぎ、尾久駅に停車したところで、車窓の雲をパシャ。入道雲になりきれなくて千切れたように浮かんだ雲が面白かった。雲の絵を描けと言われたら、小学生なんかはこんな雲を描くんだろうなあ。
結婚式場までのシャトルバスが出る大宮駅は、降りたら雨だった。駅前のビルに上手い具合に「洋服の青山」が入っていたので、そこで結婚式用のネクタイを買う。客はほとんどおらず、やたら店員だけがウロウロしていた。その店員の一人をとっ捕まえて、結婚式用ネクタイ売り場まで連れてってもらった。昔は結婚式用のネクタイは白一色と決まっていたが、今はずいぶん様々な模様があって目移りする。その中からシルバー地に白いラメの線が斜めに入ったやつを選んだ。
シャトルバスに乗ろうとしたら、バーコードみたいなやつで検温された。運転手さんも大変だな。発車まで運転手さんと、埼玉の思い出話をした。現サッカー協会会長の出た高校選手権の静学との壮絶な決勝戦は知らなかったが、浦和南高校の松本監督さんのことは知っていた。
結局、シャトルバスに乗ったのは私だけだった。バスは雨の中を北へ走り、上尾の小高い丘の上の結婚式場へ到着、と思ったら、式場は住宅街の中にあった。これは意外。
甥が、こんなコロナ禍の中であえて結婚式を挙げるのにはそれなりの事情があった。式場が上尾だということも含めて、それはここでは言えない。
結婚式は午後2時半から始まり、披露宴がお開きになったのは午後7時近く。これは誤算だった。一二三荘へ行けるくらいの時間までには伊豆へ帰れると思っていた。
シャトルバスで大宮駅まで送ってもらうと、ちょうど沼津行きの電車がホームに入ってきた。来た時のようにグリーン車の乗ってそのまま三島へ帰ることも考えたが、一刻も早く帰りたくて、東京駅から新幹線に乗り換えることにした。
これがいけなかった。新幹線の改札を入ったら、東海道新幹線は大雨のため三島⇄静岡が運休というアナウンス。げげげ。だったら、そのまま沼津行きに乗ってればよかった。
アナウンスをよく聞いていると、のぞみ号は軒並み運休になったが、こだま号は「運転見合わせ」だという。でも、もう新幹線ホームに入っちまったんだから、こだま号が動くのを待つしかない。腹をくくって売店で駅弁を買い、18:36発だった三島行きの「こだま803号」に乗り込んで駅弁を食いながら運転再開を待つ。
新幹線が運転を再開したのは午後8時半過ぎ。この新幹線もまた、再開してもらうのが申し訳ないくらいに乗客がまばらで、期せずして密 三密を避ける形になった。
新幹線を三島駅で降りたら、今日の切符は払い戻し可能と言われた。でも、それは後日になるとのことで、なんだ、結局JR駅まで改めて行かないと払い戻しできないじゃん。どうして当日じゃダメなの?
【今日の一枚】結婚披露宴のデザート。
運んできたスタッフに、「天使の羽のようなのは、なんでこしらえてあるんですか?」と訊いたら、「ポテト」だって。名前を何とかかんとかと言ってたけど、何だったっけ、忘れちゃった。
【書】望郷(No.413)
【タイムラプス】7月26日(日)4:46〜8:08の韮山方面の雨空。25秒。
https://twitter.com/aisakajiro/status/1287641698655338496?s=21