いずぃなり

伊豆でのシニアライフ

青嵐手縫の糸の乱れたる(あ)

 暦は7月に入った。例年なら、「早く来い来い夏休み」の気分だが、今年はコロナ禍で夏休みは8/8から。7月は目一杯授業を行うことになった。

 私は、出勤した分だけ小遣いが入るが、授業を受ける子どもたちはたまったものではない。猛暑に耐えての授業になる。一応クーラーは効いてはいるが、中にはクーラーの効かない特別教室もある。家庭科室だ。なぜそうなったかは定かではない。

 特別教室棟はダブルスパンになっていて、東西にある特別教室の真ん中に廊下がある。それで、西に面する家庭科調理室は、西日をまともに食らう。家庭科の先生は、毎年のように「なぜ家庭科室だけクーラーがないのか」とぼやくが、クーラーを取り付ける気配は今のところ、ない。そんな中で猛暑の中での授業なんてできるのだろうか。

 体育の授業も悲惨だ。日陰のないグランドで、どうやって授業をしようというのか。野球やサッカーの部活ならいざ知らず、正規の体育の授業では、体力的に厳しい子だっているだろう。炎天下での運動は熱中症が心配だ。

 暑くてやってられないから夏休みにするので、これまでの臨時休校による授業の遅れを取り戻そうと夏休みを削るのは本末転倒のように思われる。

 静岡新聞(6/29)によると、静岡県内の学校の夏休みは、富士宮市が最短の9日なのに対して、西伊豆町は短縮なしの35日となっている。その差は、なんと26日間。同県でも地域によってこんなに差がある。

 西伊豆町が短縮しないと決めたのには、県内で最も早く5月に学校を再開したことと、「エアコンがない教室もあり、炎天下の授業は厳しい」という事情もあるという。同町教育長の弁によると「授業で学べない体験や、家族との時間も大切にしてほしい」とのこと。

 そう、夏休みは、学校の授業とは関わりないところでいろんな社会体験を積む重要な期間なのです。家の手伝いをしながら、家族と関わり合いながら、そこから生きる力を養っていくんです。今は何もかにも学校が抱え込むからいけない。子どもだって窮屈でしょう。解放してやらなきゃ。それの最も効果的なのが夏休みなんです。

 夏休みを通して子どもは一皮向けて大人になる準備をします。有り余る時間を自ら工夫しながら、有効な時間の使い方を学んでいきます。自分のやりたいこととじっくり向き合い、本当にやりたいことは何かを知ります。

 それなのに夏休みを短縮してまで授業を補填するのは、本筋から外れているような気がしてならない。自ら考える子を育てたいのだったら夏休みを削ってはいけない。そういう点で、私は西伊豆町の英断に拍手を送る者です。

 

【今日の一枚】手製の立体マスク。

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 私が作ったのではない。クラスの子供たちが家庭科の授業で作り、最初に出来上がった子のを撮らせてもらった。

 上手いよね。これが子どもの手製だとはとても思えない。用意した真田ゴム紐の幅が広く、最初は紐通しに紐が通らなかったけれど、紐を二本にハサミで切って細くしたら何とか通った。ちなみにこれは女の子の作品。

 担任の先生が女性だからこその細やかな指導が奏功した。男性陣もあと少しで完成の運び。せっかくだから、私も一緒に作ればよかったな。

 

【ディジタル画】腕組みした男(No43)

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 輪郭は「6B(鉛筆)」は使わず、「インキング」の「シロップ」というブラシを使って描いた。彩色も「シロップ」。背景も「シロップ」で描き、少し「ぼかし(ガウス)」を加えた。「ぼかし」の使い方がだんだん判ってきた。

 これで、「インキング」は、「滲んだインク」「スタジオペン」「製図ペン」「インカ」「マーキュリー」、そして今回の「シロップ」と6種類を試したことになるが、私の好みに沿うのは「インカ」かな。

 

【タイムラプス】7月3日(金)4:26〜7:10の伊豆長岡の空。20秒。

https://twitter.com/aisakajiro/status/1279238027303358464?s=21