いずぃなり

伊豆でのシニアライフ

はくれんの匂へる闇を揺らしけり(あ)

いよいよ今日から臨時休校が始まり、子どもたちは登校しない。が、先生方は出勤する。

支援員は出勤しない。臨時講師の私はというと、2年部に所属し、成績評価をし評定をつける立場なので出勤となる。

私の勤務は朝8:00からになっている。それで、いつもの時間に出勤するが、今日は職員室の様子がいつもと違っていた。ほとんどの先生方が席に着いているのである。

いつも私がタイムカードを押す頃は、担任の先生方はほとんど席を離れ、各クラスに入っているか、教室に向かう廊下を慌ただしく歩いているかしている。が、今日はそんな様子はまったくない。席に着いて、近くの先生方と「今日の昼飯はどこへ食いに行こうか」などと雑談をしている。どことなくのんびりした空気が漂う。

それでも3年部の島は、さすがに明日明後日と公立高校入試を控えているから、ピリピリした緊張感が伝わってくる。が、それでも最終的な段取りの確認あたりには少なからず余裕が感じられた。

午前中、担任の先生方は、家庭訪問する子たちの家をGoogleマップやらYahoo地図やらで確認していた。校長先生から、臨時休校中は子どもたちの様子を見に、必ず一度は家庭訪問をしなさいとのお達しがあり、学区をどのように回ったら効率が良いかとか、その子の家へ行く道は狭いから注意した方がいいとかの情報交換をしていた。

私は、ある先生に、技術の授業で出た端材に「栄光の軌跡」と書いてくれるよう頼まれた。書いた板を糸鋸で切り抜いて看板に張り付けて、それを職員室の廊下の壁に掲示し、その下に部活の写真を並べるのだという。

書くにあたって字体をどうするか悩んだ。そういうときは何はともあれ『五體字類』を引くのだが、『五體字類』は去年三月に家に持ち帰っていて職場にはない。それでやむなくワープロソフトのフォントを参照して形を作った。

注意したのは、書いた字を切り抜く関係で、一文字のパーツが切り離されないようにすること。例えば、「栄光」の上部の点がバラバラにならないように必ずどこかにつながるように工夫した。

他にこれといって何もしていないから、結局これが今日の私の主な仕事になった。平常日課だと、まずこういう時間は作れない。

書をやっていると、やれ賞状書きだの、トロフィーのリボン書きだのと頼まれごとが多いが、頼ってくれるうちが花と、どんなに忙しくても快く引き受けることにしている。誰かの役に立てることが、私には何より嬉しいのです。

 

【今日の一枚】ハクモクレン(白木蓮)。

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今年もまた白木蓮の季節がやってきた。白木蓮は、ちょうど梅が終わりこれから桜の季節を迎えるという頃合いに咲く。

通勤路の脇に、地中に染み込んだ雨水を吐き出す側溝があり、そこに張られたフェンスの外側にこの木がある。

仕事の帰りに坂を上がってくると右側に見える。今日は仕事を早めに上がることができたので、急斜面に足を取られないよう注意しながら根本まで降りてみた。咲き始めだろうか、強い芳香が鼻腔を刺激する。いよいよ本格的な春の訪れだ。

 

【書】「烈」レツ・はげしい・てがら(No.406)

▼甲骨文は無し。

▼金文

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会意。列と火(灬)とを組み合わせた形。列は首を切って胴体と頭部を切り分けた死体で、それに火を加えて焼く形が烈であるから、「はげしい、きびしい」の意味となる。[説文]十上に「火猛(たけ)きなり」とあり、火の燃える勢いがはげしいの意味とする。剌(らつ=いさお)と通用して、功烈(大きなてがら)のようにいう。<『常用字解』より>

 

【温泉】一二三荘。

 

【タイムラプス】3月3日(火)5:49〜7:25の伊豆長岡の空。24秒。

https://www.facebook.com/aisakajiro/videos/10222094910983979/?d=n