いずぃなり

伊豆でのシニアライフ

寒燈の下にこんこん出で湯湧く(あ)

「たて書きコラム」に目を通していると、東北の郷土料理が目に留まる。

今日は、陸奥新報コラム「冬夏言」で、弘前市一町田地区で栽培されるセリのことを知った。同地区の豊富な湧き水を利用し、藩政時代から栽培されているという。「鮮やかな緑色とシャキシャキとした食感、爽やかな香り」とつづられれば、つい口に頬張るシーンを想像し、大いに食欲をそそられる。

セリといえば新春七草粥のイメージだが、どうしてどうして師走の鍋にも合うらしい。

師走の鍋といえば、私は「けの汁」への思い入れが強い。「けの汁」とは、正真正銘津軽の郷土料理で、青森にいた頃は、毎年決まってこれを食った。めちゃくちゃ旨い、という印象はない。どちらかと言えば、年末年始は毎日朝昼晩がこれだから、食い飽きてしまうといった印象が強い。

「味の素パーク」のレシピを見ると、大根、人参、ごぼう、わらび、ぜんまい、ふき、油揚げ、干し椎茸、高野豆腐、こんにゃく、金時豆と材料が多種並ぶ。全てこれを細かく賽の目に刻んで、昆布だしと津軽三年味噌で煮込む。ともかく具だくさんで、椀に盛ると汁が具に隠れて見えない。

昔は、女性の正月とも言われる子正月に、女性が嫁ぎ先から実家に帰省した際に振る舞ったのだそうで、残った家族が温めるだけで食うことができる栄養豊富な保存食だったらしい。大量に作っておけばあとは食うときに温めるだけだから手間いらず、なのだが、作る量が半端ない。

10月に弘前に行ったとき、郷土料理の居酒屋のメニューに「けの汁」があったので頼んでみた。盛り付けは子どものときに見た「けの汁」なのだが、味がどこか違う。なんか、上品というか、さっぱりした味で物足りない。子どものときに食ったのはもっと味が濃かった。

それで、今年は我が家の懐かしい「けの汁」にチャレンジしてみることにした。津軽三年味噌を伊豆味噌に替えて、伊豆風「けの汁」を作ってみよう。くっくっく。

 

【今日の一枚】一二三荘の浴槽。

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今週の月曜、源泉タンクのメンテナンス工事を行なった。工事は夕方に終えたので、いつもの入浴時間には支障なし。工事後はやや濁っていた源泉も、今日はきれいに澄んでいた。

玄関で会った親方さんに挨拶したら、「今日は貸切ですよ。今まで混んでたけど」と返ってきた。脱衣所に入ると、なるほど誰もいなかった。それで一枚撮らせてもらった。

【書】「歩」ホ・ブ・フ・あるく・あゆむ・ゆく(No.326)

▼甲骨文1

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▼甲骨文2

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▼金文1

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会意。止(足あとの形)と〓1(あしあとの形)とを組み合わせた形。足の動きをあらわす足あとの形を、左足と右足の足あとの形を前後に連ねた形(甲骨文1・金文1)、または右足と左足の足あとの形を前後に連ねた形(甲骨文2)が歩で、前に「あゆむ、あるく、ゆく、一歩」の意味となる。足を地に接して歩くことは、その地の土地の霊に接する方法であり、重要な儀礼の式場に向かうときは、歩いて行くのが地霊に対する礼儀であった。<『常用字解』より>

〓1(『超漢字』画像。該当する字がなかったので、ある漢字の一部を切り取った)↓

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【温泉】一二三荘。

 

【タイムラプス】12月12日(木)5:53〜7:19の伊豆長岡の空。24秒。

https://www.facebook.com/100001436582002/videos/2702778939779966?d=n&sfns=mo