いずぃなり

伊豆でのシニアライフ

身にしむや亡き学友の津軽弁(あ)

湯屋から帰ったら、iPhoneに電話があった履歴とメッセージが入っていた。

青森の高校の同級生だった奴からである。10月5日と6日の予定を知らせてくれろという。

今年1月に急逝した、これまた高校の同級生の本葬が、先々週に弘前の実家の寺で行われたが(そいつはその寺の住職だった)、私は仕事の都合がつかず参列できなかった。

4月に一度訪ねたときには、本葬は10月5日と6日に行われると聞いていたので、私はその日に合わせて新幹線と宿の手配をしていた。だがその後、檀家さんから「その時期は稲刈りやらリンゴの収穫やらがあって農家にとって書き入れ時だから、前倒しでやってくれないか」と言われ、急遽9月13日執り行われることになったという。

というわけで、10月5日は私一人で弘前の寺を訪ね、亡き同級生に別れを告げるつもりでいた。そのことは今日連絡をくれたやつに前もって伝えてあった。それで、今日のメッセージは、5日に弘前に行くのなら、新青森駅まで車で迎えに行くから到着時刻を教えろ、その日に青森に宿を取ったのなら仲間を集めるからどんちゃん呑ろう、というものだった。

メッセージへ返事を書いていたら、本人から電話が入った。5日と6日の予定は、これこれこうだと津軽弁で伝える。自然と津軽弁がほとばしり出る不思議を思いながら、ああ、こうして心置きなく津軽弁を話せるなんて、なんてあずましい(心安らぐ)んだろうと、しばし郷愁に浸りながらやりとりをする。

そのとき、「実は……」と彼は言い、9月6日にまた一人同級生が亡くなったと知らせてくれた。肺癌だったそうだ。それで、5日は弘前の寺へ行く前に、そちらへも手向けの挨拶に行くことにした。

45人いたクラスの仲間で、亡くなったのはこれで6人。これから先は、また一人、また一人と別れを告げることになるのだろう。人に寿命があれば仕方のないことではあるが、寂しい限りの秋である。

 

【今日の一枚】開いた姫リンゴの花。

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昨日はピンクの蕾だったのに、今日は白く咲いていた。開くと白くなるんだね。それと、花びらが意外に大きい。ソメイヨシノの花びらより一回り大きい感じ。

それにしても、これから枯れようとする時期なのに、新しい葉を広げ花を咲かせるとは、一体どういうわけだろう。季節を春と間違えているんじゃないか?

 

【書】「単」タン・たて・ひとつ・つくす(No.252)

▼甲骨文

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▼金文

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もとの字は單に作り、楕円形(だえんけい)の盾の形。上部に二本の羽飾りをつけている盾の形である。部族によって楯(たて)の形や文様や飾りつけがそれぞれ異なっていた。單(盾)と戈(ほこ)を組み合わせた形は戰(戦)で、盾と戈でたたかうの意味となる。もと軍事に関する語で、古く一隊を単、三単を軍とした。それで単一(たんいつ=ひとつであること。ひとりであること)・単行(一人で行くこと)・単身(ただ一人だけ)のように、「ひとり、ひとつ」の意味に用いる。また単極(極め尽くす)のように、「つくす、すべて」の意味に用いる。<『常用字解』より>

甲骨文は、赤ん坊をあやすときに使ったでんでん太鼓のようであり、金文は、ライトを点けたカブを正面から見た図に見える。ミラーの部分を三角に書いたせいかな。

 

【温泉】一二三荘。

 

【タイムラプス】9月24日(火)5:02〜7:04の伊豆長岡の空。30秒。

https://www.facebook.com/100001436582002/videos/2531180360273159?sfns=mo

富士山の東側につるし雲が見える。この雲が出ると天気は下り坂と言われるが、雨は降らず、彼岸が過ぎたというのに30℃を超える厳しい残暑になった。