いずぃなり

伊豆でのシニアライフ

古道具吊られ誇らか鮎の宿(あ)

台風15号は、ことに千葉県房総を中心に大きな被害をもたらし、台風が通り過ぎて4日が経った今もなお、停電による生活の不自由を強いられている地域がある。

伊豆でも河津川のかっぱ橋が流されるなどの被害はあったが、市民生活に影響を与えるほどの災害には至らなかった。しかし、台風の進路が少し西側に寄っていたら、伊豆にも、ついては我が家にも甚大な被害を及ぼしたことは想像に難くない。そういう意味では房総の被害は人ごととは思えない。

今回の台風では、際どく難を免れた感が強い。だが、台風は毎年やってくる。だから、台風の襲来で家が倒壊する危険性は毎年ある。たまたま今年は無事だったに過ぎない。

家が倒壊したら、どこに住めばいいだろう。敷地にテントを張って野宿生活をすると冗談めかして言ったりするが、電気がない生活を考えるとゾッとする。

停電でいちばん困るのは、冷蔵庫が使えないこと。冷蔵庫が使えないと食料品のストックができない。次にスマホの充電ができないこと。最近、ショッピングでスマホ決済をすることが多くなり、今やスマホは生活必需品になっている。テレビは見なくても平気だし、パソコンが使えなくたって大丈夫だが、スマホが使えないとなると途端に生活に支障をきたす。外部とのやりとりが全くできなくなってしまう。テントの野宿生活をするにしても、スマホだけはいつでも使えるようにしておきたいアイテムだ。

こうしてみると、スマホへの依存度は絶大であることが判る。私の場合、銀行口座残高を確認するのも、自分以外の口座に振り込むのも、すべてスマホを使ってやっているし、通話はもちろん、メール、SNS、写真撮影、字引きなどなど、スマホにお世話にならない日はない。

これからはショッピングもスマホ決済がほとんどということになれば、スマホ一つであらゆることが完結するようになるだろう。ポケットに入る小さな機器にすべての情報が詰め込まれているから、落とすのはもってのほかだが、持っていてもバッテリーが切れて使えないのではお話にならない。

テレビでは台風の被害として、倒れた電柱とか、屋根の剥がれた家屋とかを映すが、住民が最も痛手を被っているのは、スマホが使えないこと、なのではないか。でも、それはテレビには映らない。

 

【今日の一枚】昔の鮎釣りの道具。

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一二三荘の玄関を入ってすぐの右手に、昔の鮎の友釣りに使われただろう古道具が飾られてある。熊手と竹箒も吊るされてあるが、これらは実際に釣りに使われたとも思われない。単におまけの飾りといったところだろう。

【書】「巣(巢)」ソウ・す・すくう(No.240)

▼甲骨文

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▼金文

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木の上の鳥の巣に雛(ひな)がいる形。巣の中の雛の首が三つ並んで見える形で、「す、すくう(すつくる)」の意味となる。古い時代には、人も木の上に住むことがあり、これを巣居といった。窟(くつ=あな、いわや)の中に住むことを巣窟といい、悪党・盗賊などが密かに住む所の意味にも用いる。<『常用字解』より>

甲骨文はかがり火をたく台のようにも見える。それにしても、人は昔、木の上に住むこともあった由。今でいうツリーハウスか。ツリーハウスは今でも遊び心をくすぐります。

 

【温泉】一二三荘。

 

【タイムラプス】9月12日(木)5:06〜7:12の伊豆長岡の空。

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