いずぃなり

伊豆でのシニアライフ

台風一過舞ひ来たる湯屋優待券(あ)

台風一過の家も庭も、これといった損傷はなかった。河津のめがね橋がすっぽり流されたことをニュースで知り、改めて今回の台風15号の影響が我が家に及ばなかったことにホッと胸をなでおろした。屋根瓦が一枚も飛ばず、庭木も傾かず、一箇所の雨漏りもなかったことは奇跡的な幸いである。

朝、職場に向かったら、桜並木の坂道で全校生徒と先生が、暴風で吹き飛ばされた木の葉の後片付けをしていた。みんな懸命に掃除をしているのを尻目にカブでタタタと走り抜ける。自分も早く出勤して、みんなに混じって掃除に加わらなければいけなかったのにと思うと、なんだか申し訳ない気持ちでいっぱいになった。

帰りの掃除の時間は、竹箒を持って北側の坂道を清掃。この坂道は市の清掃センターに通じる道で、清掃車の他に一般車もよく通る。その車が通るたびに運転手が挨拶をくれる。声は聞こえなくても、「ご苦労様」と言っているようで、それだけでも竹箒を持つ手に力が入る。

この伊豆というところは本当に挨拶文化が浸透していると思う。7年前、坂道を歩いていて地元の小学生に「こんにちは」と大きな声で挨拶されたときは多少の驚きをもって受け止めたりしていたが、それは、それまで私が住んでいた神奈川ではそういう挨拶文化がなかったから。だけど、ここでは挨拶するのが当たり前になっていて、それが老若男女に浸透している。

「あいさつ通り」と言われる路地は、神奈川に住んでいるときはいたるところにあった。でも、ここにはない。地域全体に挨拶文化が浸透しているから、わざわざ「あいさつ通り」を設ける必要がないのだろう。これからもずっとそうあってほしい挨拶文化である。

 

【今日の一枚】「百笑の湯」の優待券。

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放課後、夏休みの課題感想文の校内選考をしていたら、同僚が私の机にポンと置いた。私が毎日のように一二三荘の温泉に浸かっていることを知っている人である。

ここの温泉施設は、一二三荘と狩野川を挟んだ向こう側にあって、以前一度だけ利用したことがある。気軽に行ける料金ではないので、ちょくちょく行くには二の足を踏むが、孫が来たときくらいは利用してもいいかなという気持ちはある。

ところが、うちのカミさんと来たら、料金を知った途端に尻込みをし、「いいわよ、うちの風呂で」と言う始末。だから、せっかく近くに立派な温泉施設があっても、なかなか利用できない。

この月末にカミさんが来るかどうか判らないが、せっかくいただいた優待券だし、来なくても私一人でも利用しましょう。このところの疲れも取れるかもしれない。

 

【書】「前」ゼン・まえ・つめきる・すすむ・さき(No.237)

▼甲骨文

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▼金文

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もとの字は歬(ぜん)、あるいは歬に刀を加えた形に作り、止と舟と刀とを組み合わせた形。止は足あとの形、舟(月)は盤の形。盤中の水で足(止)を洗い、さらに刀(刂=りっとう)を加えて足指の爪(つめ)を切り揃(そろ)えることをいう。爪を切るのは、旅立ちの前や旅から帰還したときに行う穢(けが)れを祓(はら)う儀礼であった。前が「すすむ、まえ」の意味に用いられるようになって、前にまた刀を加えて剪(きる)となり、手を加えて揃(きりそろえる、そろえる)となった。(後略)<『常用字解』より>

甲骨文は、確かに十字路で、たらいに汲んだ水で足を洗うのがはっきり判るが、金文は、何がどうなっているのだかよく判らない。ハンドボールの倒れこみシュートをする選手と、それを阻止しようとする守備の選手がもつれているように見える。

 

【温泉】一二三荘。

 

【タイムラプス】9月9日(月)5:01〜7:02の韮山方面の雨空。30秒。

https://www.facebook.com/100001436582002/videos/2503239063067289?sfns=mo