今日の東奥日報のコラム「天地人」に、ヤマセのことが載っていた。
ヤマセとは、夏に、東北太平洋側に吹く冷たい北東風のことで、稲などの農作物の生育に悪影響を及ぼす。これが長く吹くと冷害をもたらすとされる。
「青森の市街地から望む八甲田連峰に鉛色の厚い雲が覆いかぶさると、本県の太平洋側は典型的なヤマセだ」とコラムは切り出す。この表現、いいなあ。こういう書き方を見習いたいものです。
「たてコラム」で見つけました。「たてコラム」を愛読するのは、時折こういう表現に出会える楽しみがあるのと、自分の文章表現力を高めるための技を吸収できるというのがあるから。コラムが持つ特有の切り口と、引き出しの使い方は三者三様で、それがとても勉強になる。
これが、北は北海道新聞「卓上四季」から、南は八重山毎日新聞「不連続線」まで、実に40本のコラムを無料で提供してくれるんだから、本当に「たてコラム」様様です。
話をヤマセに戻そう。
「天地人」によると、青森は先週の朝晩の肌寒さに、「お年寄りがいる家庭ではストーブをつけたという話を聞いた」そうだ。そうです、このヤマセが吹くから、青森も含めて北海道東北では夏でもストーブを居間から撤去しない家庭が多い。かくいう私の実家もそうだった。
そうか、ストーブをつけたか。ここ、伊豆も、梅雨入りしてからずっとぐずついた天候で、7月半ばになってもなお天道様の顔を見ない。となると、去年の猛暑とうって変わって、今年は冷夏になるかもしれないな。まさか、ストーブをつけるところまで気温は下がらないと思うけど、いや、判りませんよ、半袖だと寒かったりする日が多いもの。でもご安心。我が家は薪ストーブが常設で、いざとなればいつでも暖をとることができます。これも、青森で身についた習慣が染み付いているのかもしれません。うそこけ! 要するに片付けるのが単に面倒なだけなんだろ?
【今日の一枚】薪置き場から見た玄関脇。
漬物石にしていた石を置いてみました。雨の日は草取りができないので、こんなことをして庭いじりを楽しんでます。敷いてある砂利石は、買ったときは真っ白だったんだけどなあ。でも、こっちの方が周囲の色合いに溶け込んでいい感じが出てますかね。
【書】「狩」シュ・かる・かり(No.186)
▼甲骨文
▼金文
音符は守(しゅ)。狩猟(かりすること)の狩には、もと獸(獣)の字を用いた。獸は〓1(きゅう)と犬とを組み合わせた形。〓1の上部は單(単)で、二本の羽飾りのついた楕円形の盾の形で、狩猟のときに使用した。下部の口は〓2(さい=神への祈りの文である祝詞(のりと)を入れる器の形)で、狩猟に先だって行う狩猟の成功を祈る儀礼を〓1という。これに猟犬の犬を加えて獸となり、狩猟の意味に用いる。獣が狩のもとの字であるが、のち狩猟によって捕らえた「えもの、けもの」という字となり、「かり、かりする、かる」の意味には形声の字の狩が作られた。(後略)<『常用字解』より>
〓1(『超漢字』の画像)↓
〓2(手書き画像)↓
金文が面白い。民芸玩具「でんでん太鼓」にじゃれている子犬(あるいは子猫)のイメージ。
【タイムラプス】7月15日(月)7:33〜9:53の韮山方面の雨空。34秒。
https://www.facebook.com/100001436582002/videos/2404122426312287?s=100001436582002&sfns=mo