いずぃなり

伊豆でのシニアライフ

馬酔木の葉赤と生まれて赤とならず(あ)

iPadOS(ベータ版)をインストールした端末一台で一連のブログ作業が完結できるかと期待したが、早速初日で頓挫した。

原因は、タイムラプス撮影と文字入力。

考えてみれば、タイムラプス撮影をしている間は、カメラはずっとデッキで作動しているわけで、当然ながらその間は下書き入力を同じ端末ではできない。ちょっと考えれば猿でも判るそんなことを、どうして一台でやってみようとしたのか。新OS公開に目がくらんだとしか思えない。

次に文字入力。こちらはどうしたって打ち慣れたキーボードにはかなわない。あえてパソコンの机に座らず、iPad Pro(9.7インチ)の文字入力をフリック入力に設定し(iPhoneではすでにそうしている)、両親指を使ってタッチスクリーン上で弾き叩いてみたが、誤操作がはなはだしい。左親指がプルプル震えて、パスワードを入力するときなど隣の枠をタッチしてしまう。これはもうダメです。ストレス溜まりまくりです。誤操作をしないように指の動きを訓練すればいいとおっしゃいますな。今更そんなことに時間を割きたくありません。

ただ、漢字変換の次候補表示はまあまあです。というか、出来すぎるくらい。私が愛読する「たてコラム」の記事をiCloudに保存しようとして「あぶくま抄」の「しょう」を漢字変換しようとしたら、いきなり次候補に「しょうふのへや」と出たのにはびっくり。「しょうふのへや」は、もちろん吉行淳之介の小説『娼婦の部屋』のことだが、新OSをインストール後は「しょうふのへや」なんて打ってないぞ。いつ、どこで学習したんだ? できすぎというか、なんだか薄気味悪すぎです。果たして正式版では解消されているでしょうか。

 

【今日の一枚】アシビ(馬酔木)の若葉。

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今年の馬酔木の花の咲き具合が貧相でしょうがなかったから、元気を取り戻させようと上部をバッサバッサ剪ってやった。そうしたら、ほれ、赤い若葉がニョキニョキ生えてきた。その生え方がなんともかわいい。固い幹の中途から柔らかい芽が生まれたての青虫みたいにぴょこんと出たかと思うと、それが一気に赤くなって葉を広げ出す。そうして広げた葉は徐々に赤色を消しながら緑に溶け込んでいく。なるほど、馬酔木ってそうやって成長していくんだ。

毎日庭に出ていると、そんな新鮮な発見に出会えて得した気分になる。夏草のしたたかな生命力にはほとほと閉口する一方で、これもまた自然のたくましさだと妙に感心したりもする。

そんなこんなで、鬱陶しいばかりではない梅雨の庭を楽しんでいます。

 

【書】「死」シ・しぬ・ころす(No.170)

▼甲骨文

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▼金文

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歹(がつ)と人(匕=ひ)とを組み合わせた形。歹のもとの形は〓1に作り、死者の胸から上の残骨の形。古くは死体を一時的に草むらに棄て、風化して残骨となったとき、その骨を拾ってほうむることを葬(ほうむる)という。このような埋葬形式を複葬という。拾い集めた残骨を拝み弔う形が死で、「しぬ、ころす」の意味となる。<『常用字解』より>

〓1(『超漢字』の画像)↓

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甲骨文は、理科の実験か何かで「千と千尋」のカオナシが顕微鏡を覗いている形に見えて面白い。いや逆に、宮崎駿監督は、この字からカオナシのキャラクターを思いついたのかもしれないと思ったりもする。監督自身は、「みんなの中にカオナシがいる」とだけ言って、その正体を明らかにしていないけれど、その方が謎めいていい。知らないほうがいいことは世の中にはまだまだたくさんある。

 

【タイムラプス】6月29日(土)8:02〜11:08の韮山方面の雨空。23秒。

https://www.facebook.com/100001436582002/videos/2377071029017427?s=100001436582002&sfns=mo