いずぃなり

伊豆でのシニアライフ

夫婦なれば憂ひ多少の花茨(あ)

正午、ホームセンター指定工事店の人が(一人で)やってきた。先日の話で、カミさんにも床下の様子を写真で確認してもらって、それで工事の必要を納得してもらい、その上で工事日程を決める段取りになっていた。

ところがカミさん、あたしが(写真を)見てどうすんの、と言い出した。要するに、写真を見る必要はない、これ以上このボロ家にお金をかける気はないと言う。しまいには、「なんで、見てもらったのよ」というに及んでさすがに私もカチンときた。もういい、見たくないなら見ないで結構、あとは私が一人でやります。

ということで、先に出された見積額から基礎補強工事を抜いた費用を支払うことでサインした。そこまでならこれまでの私の蓄えでなんとかなる。あとは、強い揺れが来たらこの家に押しつぶされるだけだ。私はその覚悟はできているが、カミさんはできていない。おそらくそういう状況になることを想像したくないのだと思う。

カミさんは長生きするつもりらしく、病院にかかる費用を蓄えておかないでどうすんのよという考え。私は逆で、長生きしたとて何になる人に迷惑をかけるだけだ、病院に金をかけるより今ある生活に金をかけて、いざとなったら「はい、さよなら」でいいという考え。そんな真逆の考えの二人が夫婦やってるんだから、そりゃあね、食い違いなんてしょっちゅうです。

 

【今日の一枚】ノイバラ(野茨)。

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洗濯物をしまい終えたカミさんがテレビのスイッチを入れた。大相撲中継を見ようというのである。

私はテレビでは朝夕7時のニュースと日曜の囲碁トーナメント戦と不定期の日本代表サッカーの試合くらいしか見ないが、カミさんはテレビ大好き人間で、特に朝の連続テレビ小説が始まるとテレビの前からテコでも動かなくなる。

見たいと思って見ているわけではないような番組でも、だらだらとたれ流す。天気予報はスマホがあるのに、必ずテレビをつけて確認しないではいられないようで、天気予報を見逃したときに残念がる様子といったらない。

見たい番組しか見ない私は、テレビをつけっぱなしにされるとそれだけでイライラが募る。ましてや今日は安倍首相とトランプ大統領が仲よく(?)特設ソファ席で大相撲千秋楽を観覧するといい、国技館に到着する車のものものしい列がテレビに映し出された途端にイライラが沸点に達し、いたたまれなくなって外に飛び出した。

飛び出して、さて相撲中継が終わるまで散歩でもするかと歩き出したら、二軒南隣の空き地斜面に白い花の群れを見つけた。それがノイバラ。

「花しらべ」では「野茨」の漢字を当てているが、花のサイトをチェックしたら「野薔薇」と書いてノイバラと読むという説明もあった。ということは、「野茨」と書いてノバラと読むのもありということだな。

「野ばら」といえばシューベルトですね。あと向田邦子。♫わらべは見たり野なかのバラ♫をボーイズラブのそれと勘違いしていたとあるエッセイに書いていた。花言葉は「素朴なかわいらしさ」。そのとおり、素朴なかわいらしい花だけど、枝にはがっつり棘があります。

 

【書】「鼓」コ・つづみ・うつ(No.136)

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もとの字は鼔(こ)に作り、壴(こ)と攴(ぼく)とを組み合わせた形。壴は鼓の形、攴には打つの意味がある。鼓は鼓を打つ形で、「つづみをうつ、うつ、つづみ」の意味となる。太鼓に限らず、打楽器を打ち鳴らすことを鼓(う)つという。勇ましいはずんだ音が出るものであるから、鼓を鼓(う)って勇気づけることを鼓舞といい、腹を鼓(う)って満足して暮らすことを鼓腹という。<『常用字解』より>

この甲骨文を見た瞬間、壴のパーツは、まさに茶の間に普及し出した頃のテレビそのものだと思った。テレビの上に乗っかってるのは当時の室内アンテナですね。テレビの映りが悪くなったりするとアンテナをぐるぐる回していちばん映りのいい方向を探ったりしました。もちろん白黒テレビの時代です。

 

【温泉】一二三荘。

「鮎めし」(400円)があったので、カミさんの分と2パック買って帰る。

今回から割り箸がついた。箸袋を見たら、宿の宣伝がしっかり印刷されてあった。いよいよ本格的に販売に乗り出そうということか。

 

【タイムラプス】5月26日(日)5:15〜7:34の伊豆長岡の空。34秒。

https://www.facebook.com/100001436582002/videos/2315963141794883?s=100001436582002&sfns=mo