いずぃなり

伊豆でのシニアライフ

ゆらめける少女の笑みや藤の花(あ)

火曜は特支学級に入って子どもたちと給食を一緒に摂る。出勤していちばん先にやることがそれ。それから教頭先生から回ってきた文書の印刷をする。

印刷室で印刷していると、学級の3年の子たちがやってきて私に話しかける。一昨年9月に支援員として赴任したときに1年生だった子たちである。そのひとりが唐突に、「田端義夫はなぜ目を細めて歌うのか」と私に訊いてくる。「知るか、そんなの」と返しながら、ああこの子たちは私と遊びたいんだな、私を印刷室から引きずり出したいんだなと察したが、印刷物が今日の帰りの会までに配らなければいけない内容であれば、手を休めて相手するわけにもいかない。

そのうち子どもたちはあきらめて教室へ戻っていったが、それは、彼らなりに今年の私の仕事を理解してくれてのことだったろう。

印刷配布を終えてつなぎ服に着替える。

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このつなぎ服は養護学校勤務時代に着用していた。養護学校には「作業」という時間があって、私の勤めた学校では食品加工班、木工班、陶芸班、紙すき班、清掃班の5つの作業班があった。私はそのうちの清掃班を担当した。

清掃班では先生方も子どもたちと同じつなぎ服を着て、8の字モップがけ(フラットモップを8の字を描くように操作しながら前へ進む)、スクイジーでの窓拭きといった作業を行なった。

そのつなぎ服が、この前押入れの奥から出てきたのである。藤沢からの引っ越しの荷物に紛れていて、それを2階の押入れにぶら下げていたのをすっかり忘れていた。

つなぎ服の存在を忘れ、今年は草刈機を扱うからそれ用の作業服を用意しなくちゃと思ってワークマンにも見に出かけたのだったが、買うには及ばないこれを着ろと言わんばかりにぶら下がっているのを見つけて、新たに買わずに済んだ。

先週、これを着て草刈りをしていたら、下校指導を終えて坂の下から戻ってきた美術の先生に、「お似合いですね」と言われた。「馬子にも衣装と言いたいんでしょ?」とひねくれてみたが、似合っていると言われてまんざら悪い気はしなかった。

 

【季節の花】ブランコ公園の藤棚。

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田京駅に向かう坂道を挟んで、右にアイリスの花、左に藤の花が咲いている。鯉のぼりにばかり気を取られて、こんな立派な藤棚があるのに気づかなかった。毎日通る道なのに、いったいどこを見ているんだか。

 

【書】「及」キュウ・およぶ・および・およぼす(No.103)

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人と又(ゆう)とを組み合わせた形。又は手の形である。人の後ろから手を伸ばして前の人を捕らえようとする形で、「追いつく、およぶ(届く。達する)」の意味となる。前の人に追いつこうとして急ぎはやる心の状態を急(いそぐ)という。及の下に心をそえた形である。また手が届いて物に及ぶことを扱(きゅう)という。<『常用字解』より>

『古代文字字典』を見ると、向きが左右反対の字形もある。往々にして又(=手)のパーツを使った甲骨文にはそのような傾向があるようだ。金文には、人の足の部分をぎゅっと掴んでいるような例もある。

書いた字は、妙にバランスが取れすぎて変化に乏しい。「人」のパーツが右に傾きすぎているせいだ。これだと、どうぞ捕まえてくださいと「手」の方に自ら寄り添っているようなもので、捕まってたまるか逃げてやるといった勢いがない。もう少し「人」を左側に傾けるべきだった。

 

【温泉】一二三荘。

 

【タイムラプス】4月23日(火)5:26〜7:53の伊豆長岡の空。36秒。

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