いずぃなり

伊豆でのシニアライフ

思ひ出の甘き調べをアマリリス(あ)

【季節の花】アマリリス。

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一二三荘の玄関の上がり框にあった。大振りの花で、これが「アマリリス」だとは知らなかった。「花しらべ」の候補には別の花が出たが、候補のその花ではないとすぐに判り、ちょうど厨房から出てきた女将さんに訊いたらアマリリスだと教えてくれた。

アマリリスと聞いてパッと口に出たのは♬たりらりらりら しらべはアマリリス♬という歌。だいぶ古い昔に歌った記憶があるが、いつ、どこで歌った歌だったか。

それで家に帰ってネットに当たったら、「アマリリス」は小学四年の音楽の教科書に載っているとあるサイトで紹介されていた。それによると、「アマリリス」という歌は、「もともとフランス民謡ですが、日本人が歌詞をつけ、戦後長い間小学校4年生の音楽の教科書に載ってい」<https://hanatama.jp/amaryllis.html>たそうだ。ということは、私も小学四年生に音楽の授業で歌ったのだったか。

その記憶が定かでない。そもそも小学四年生の授業風景がさっぱり思い出せない。

私が通った小学校は、私が小学三年生になる前の春休みに、不審火による火災で校舎が焼失した。木造の体育館だけが焼け残り、焼け残った体育館を間仕切りした教室で新学年が始まった。上級生は村のお寺さんの本堂を仮りて授業をした。

新三年生は体育館ステージ裏方の物置を仮教室にあてがわれた。担任の先生は新しく赴任した女の先生だった。その年に書いた「みのかさ」という書写は、地方のテレビ局に放映された。給食などない時代だから、子どもたちはみな弁当持ちで、私の弁当は、たいていおにぎりと卵焼きだった。今と違ってアルミホイルなどなく、経木はあったが、家は経木を買えるほど裕福ではなかった。だから、おにぎりをくるむのは決まって古新聞になる。

古新聞でくるんだおにぎりは、ほどくと表面にゴマをふったようなインクの跡がくっついていた。それでも当時はそれが当たり前だと思っていた。海苔をハチマキのように巻いてくれる日もあったが、毎日ではなかった。書いた作文を皆の前で読んで褒められたのもこの年だった。

それが、小学四年生の年のこととなると、さっぱり思い出せない。担任の先生は基本的に2年持ち上がりだったので、そうなれば四年生の時の担任は前年と同じ女の先生のはずだが、それも思い出せない。なのに、「アマリリス」の歌は、半世紀以上経った今でも口ずさめるほどに覚えている。

歌は、その歌を耳にしただけで、意識をたちどころに過去へタイムスリップさせてくれる。今の子たちはそういう歌をいくつ共有しているだろうか。


【書】「竝」(No.54)

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「並」の旧字体。人の立つ姿「立」を並べて「ならぶ」の意。単純明快。部首は「立部」。

ところが、新字体の「並」になると部首も「一部」に変わって、本来の漢字の成り立ちが見えなくなる。

『五體字類』の草書体に「並」の原型が見え、新字体がこの形を採ったのは明らか。


【温泉】一二三荘。


【タイムラプス】3月1日(金)6:19~7:51の韮山方面の雨空。22秒。

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