いずぃなり

伊豆でのシニアライフ

雨空を透かし匂ふや梅の花(あ)

去年、美術のある課題を終えたクラスの子二人に、授業の進度調整のために金魚ねぶたの作り方を教えたことがあった。その時に使って余った針金と障子紙で、今年に入ってから手慰みにねぶたの顔を作り出した。出来が良かったらクラスへの置き土産にしようと思って。

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ところが、その出来がイマイチで、特に口の形が気に入らない。それで、もう一度最初から作り直そうと思っていたところ、二月に入って、クラスのある子から天狗のねぶたのリクエストがあった。よし、ならばもう少し慎重に作ろうと作り始め、今日、ようやく障子紙を貼り終えた。

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作る過程をつぶさに見ているクラスの子たちは、どんなふうに出来上がっていくのか興味津々といった具合に、休み時間になるとほぼ毎時間天狗のところに寄ってくる。寄って鼻を撫でたり、テーブルの空き瓶に挿してあるボールペンで穴をあけるような真似をして、えへへといたずらっぽく笑ったりする。そんなふうにしながら、出来上がるのを待ってくれている。

紙は貼り終えた。次は墨での「書き割り」だが、「書き割り」は、一作目は私がやったが、今回はリクエストをしてくれた子にやってもらおうと思っている。「書くか?」と訊いたら「書きたい」とその子が言ったのだ。「大丈夫か? 失敗は許されないよ」と少しプレッシャーをかけておいたが、どんな具合に書けばいいのか判らなければ書けなかろうと、書道半紙に下絵を書いてマーカーで色を塗っておいた。あとはその子に天狗の運命を委ねる。

私は今、ねぶたのランプシェードのことを考えている。これをインテリアの置物に仕立て、メルカリにでも出品したら、ちょっとした酒代稼ぎにならないか、なんてことを思っている。

が、まあ、やめときましょう。思うだけにしておきましょう。あれをやればこれができない。これ以上やることが増えたら時間が何時間あっても足りないものね。


【季節の花】庭の白梅。

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雨に濡れそぼった庭の白梅。乳白色の雨空を見上げるようにして撮り、それを編集で拡大した。拡大したらぼやけるかと思ったら、透き通るような花びらと、そこに置く雨の雫が、プロが撮ったような(?)見栄えになったぞ。


【書】「屆」(No.53)

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「届」の旧字体。

尸(人体)と、音を表す凷(カイ。くずれる意→壊)とで、体の力が抜ける意を表す。借りて「いたる」意に用いる。日本では至る意から転じて「とどく」「とどける」意に用いる<『旺文社 漢字典』第二版>。

音読みは「カイ」だが、漢字典にはこれを使った熟語がない。それでこれまで音読みの存在に気づかなかった。

篆書体は力を抜いて書けたが、楷書体は下部の凵(うけばこ)の右側が長すぎて微妙にバランスが悪い。そう思ったら書き直せばいいのに。ごめんなさい、時間がなくて……。


【温泉】雨につき内風呂で我慢。


【タイムラプス】2月28日(木)6:21~7:29の韮山方面の雨空。

https://www.facebook.com/100001436582002/videos/2181084501949415?sfns=mo