いずぃなり

伊豆でのシニアライフ

裸木となりて青空透き通す(あ)

孫どもは朝6時過ぎにママが迎えにきて、午前にミニバスケの試合があるとかで、あたふたと小田原に帰って行った。
カミさんは午前4時からご飯を炊き、鮭を焼き、ブロッコリーを茹で、おにぎりを12個握った。もちろん私も起きていたが、私のしたことといえばストーブに薪をくべて、これも早く起きていた孫娘の相手をしただけ。ミニバスケの4番を担うお兄ちゃんは、我関せずの顔で寝ている。
と、「どうせ何もしてないんだから、おにぎりをアルミホイルで包んでよ。こっちは忙しくて手が回らないっつうのに」とカミさんが言い、囲炉裏に叩きつけるようにしてアルミホイルを置く。
これにカチンときた。なんだその言い方は。他に言いようがあるだろうが。自分だけがさも忙しく動き回っているふうに言い、私を役立たずのように言う。
バタバタと慌ただしく荷物をママの車に積み込み、バイバイまたねと孫を見送る。カミさんはというと、外に出てこないでとっとと2階に上がり、敷いたままだった布団にもぐってしまった。
なんだふて寝か? 私が何もしなかったことがそんなにむかつくか。よおし、そっちがそうならこっちも勝手にさせてもらおうと、コーヒーを淹れ、昨日の残りの焼きそばを食べ、おやもうこんな時間の昼になってもカミさんは2階から降りてこない。昼飯はどうするつもりだろう、まあそのうち降りてくるだろうとNHK杯囲碁トーナメント戦を見ながら碁石を並べても、一向に降りてくる気配がない。そこまでくるとさすがにどうしたんだろうと気になり、2階に上がって声をかける。
こちらに背を向けたままのカミさんは、「調子が悪い、頭が痛い、足が痛い、朝、目から星が出た」と言う。目から星? それって結構重症じゃないの?
飯は食えるか? あったかいココアでも持って来ようか? 風呂はどうする? と声をかけるが、自分でやるからいいと全て断る。
そうか、何もしない私に腹を立ててふて寝したのではなく、立っていられないほど苦しかったんだな。そうと判ったが、苦しむカミさんに私がしてやれることは何もない。そのことに気づいた。
私が先に逝くものとばかり決め込んでいた余生だが、その逆もあるかもしれないと思うと急に不安になった。そして依然として私があいつにしてやれることは何もないことを悲しく受け止めざるを得なかった。


【写真】剪定した柿の木。

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土曜(11/24)に剪定した。
この柿の木の枝は上へ上へと伸びて、来年秋には収穫されるだろう実をもぎ取るのに手が届かなくなる可能性がある。そう思って上の枝をバッサリ剪定して丈を低くした。
だいぶ剪ったつもりだが、こうして写真で見ると、右側の枝がまだ無駄に伸びているような気がする。もっと手を伸ばして剪っておくんだった。

なのだが、この柿の木の下が3mほどの崖になっていて、木自体はそんなに高くないが、見下ろすと結構高い。高いところが苦手は私は、実は木の股に乗せた足がすくんで、それ以上剪ることができなかったのでした。情けなや。


【タイムラプス】11月25日(日)6:05〜8:01の伊豆長岡の空。28秒。

https://www.facebook.com/aisakajiro/videos/10217986283110850/