いずぃなり

伊豆でのシニアライフ

畑終え腰をさすれば葛の花(あ)

学校祭体育の部が終わり、今日から3週間後の合唱コンクールに向けて本格的に動き出した。
配られたスケジュール表には各クラスの今後の練習予定がびっしり書き込まれ、その中に★マークが散りばめられている。★は音楽担当の先生が指導に当たるクラスの意で、その数がすさまじい。朝練習、昼休み、放課後とも、先生の休む時間がない。フル稼働である。
もちろん普通に音楽の授業もするし、クラス担任と年次主任の務めもこなす。まさに殺人的なスケジュールで、一人しかいない音楽の先生が倒れでもしたら、全てが一瞬にして吹き飛んでしまう危うさと紙一重である。
その先生が、今日の1校時の全校集会で言った。
「体育の部は(スポーツだから)番狂わせの可能性があるかもしれないが、合唱コンクールに番狂わせはない。練習したことの成果がそのまま結果に現れる。十分に準備を重ねればそれなりの結果が得られるし、準備不足なら、それもまたそれなりの結果に終わる」
まさにその通りだ。全てはこれから本番までの間に、各クラスともどれだけ真剣に練習に取り組めるかにかかっている。みんな、がんばれ。
集会の締めくくりに、全員で「カンターレ」を合唱した。私もテノールでちょこっと加わった。

400人が声を張り上げて歌う合唱は迫力満点だ。この合唱が、3週間後にはどんな声のまとまりとなって響くのか。今からとても楽しみである。


【写真】学校体育館裏のクズ(葛)の花。

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久々の畑作業の帰り、体育館裏の崖に葛の花が咲いているのに気づいた。
葛の花を見ると、つい口ずさんでしまう歌がある。釈迢空(折口信夫)の短歌である。
「葛の花踏みしだかれて、色あたらし。この山道を行きし人あり」
葛の生い茂るこんな山道を、私以外誰一人通るはずがないと思っていたら、おや、私より先に通った人がいるようだ。どんな人だろう。
教員になりたての年だったかそれより前の大学時代だったか、私はこの短歌を、ご本人の肉声の録音でたまたま聴いたことがある。聴いたのはそのときの一度だけだったけど、以来、詠いぶりの節が妙に頭に焼き付いて離れない。かそけさの中にも揺るぎない一本の芯が通っているような、そんな印象があった。


【温泉】一二三荘。


【タイムラプス】9月19日(水)5:18〜7:13の伊豆長岡の空。28秒。

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