いずぃなり

伊豆でのシニアライフ

サルビアの花衰へず我衰ふ(あ)

一二三荘の帰り、いつもの魚屋に寄る。
どれどれ、秋刀魚はちっとは大きくなったかなと軽口を叩きながら目の前の箱を見て驚いた。箱はこの前秋刀魚を買ったときと同じく大小2箱に分かれていたが、大の方の秋刀魚が240円に値上がっている。小の方の箱には値札が見えず、小さいのはいくらですか? と奥さんに聞いたら、188円ですと言って、何かの加減で見えなくなっていた値札を元に戻した。当たり前だがこちらも値上がっている。
ご主人は、今年の秋刀魚は大漁だし、これからどんどん値が下がるところだけど、なにせ北海道がああいうこと(震度7の大地震)になったものだから、こちらへの入荷が滞りがちになっていて申し訳ありません、もう少し待てばお安くなると思いますと言った。
じゃあ今日は買わないでもう少し待ってみようかとも思ったが、なんだか北海道の地震のことを言われると買わないわけにはいかない気がして小さいのを2尾買ってきた。
私は大学5年目の夏、北海道平取町で牧場のアルバイトをしたことがある。今回の北海道地震で震度7を記録した厚真町の東隣が鵡川町で、そのまた東隣が平取町である。ニュース速報では平取町の揺れは震度6弱になっていた。
テレビで被災地の様子が映されるのを見るにつけ、当時の緑豊かな大地の景色が蘇ってくる。
日高山地を源とする沙流川が滔々と流れ、柵で囲まれた広大な牧場ではサラブレッド馬が草を食んでいた。
知り合いの牧場から干し草を運ぶときに積荷の干し草の束を道路にばら撒いたこと、牧場を拡張するので炎天下に枕木を立て並べたこと、性格のまだ定まらない二歳馬にまたがって(馬に負担をかけないよう尻を浮かして乗る)一周1000メートルの馬場をまわって膝がガクガクになったこと、近所の農家からいただいた茹でたてトウモロコシが滅法旨かったこと、たまに呑みに連れていかれた隣町のスナックでオリビア・ニュートン・ジョンの「ジョリーン」を聴いたこと、そんなこんなが蘇ってきて、人ごととは思えないのです。
幸いにして平取町の被災状況は聞かないけれど、大丈夫だろうか。あのときの景色は今も残っているだろうか。


【写真】学校花壇のサルビア。

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この花壇の向こうにテニスコートがあり、テニスコートの入り口にいちばん近いところに校長先生、次に教頭先生の車が駐まる。私のバイクは、校長先生の車よりさらに入り口に近い隣に駐める。校長先生の車はいつも少し斜めに駐まっている。
サルビアの花に紛れてミニトマトが実をつけている。誰がこの花壇にミニトマトを植えたのだろう。この前、校長先生が花壇に水を遣っていたから、ちゃっかり校長先生が植えたのだろうと私は見ている。


【温泉】一二三荘。


【タイムラプス】9月13日(木)5:08〜7:34の伊豆長岡の空。36秒。

https://www.facebook.com/aisakajiro/videos/10217392107056820/
季節の変わり目でしょうか。左側から流れる雲と右側から流れる雲がせめぎ合う感じです。