いずぃなり

伊豆でのシニアライフ

牡丹蔓出でて館の魑魅魍魎(あ)

1校時、音楽室にいるとグランドから元気のいい声が届き、3校時、グランドに降りると音楽室から歌声が聞こえてきた。
今週の土曜には学校祭体育の部を、そして3週間後には合唱コンクールを控え、今や学校全体がその準備に余念なく、日に日に盛り上がりを増してきている。校舎全体が活気に満ちあふれている。
合唱コンクールの準備は、楽譜を見ないで歌う段階に入った。私も楽譜を床に置いて練習に加わるが、まだ完璧に歌詞を覚えているわけではなく、それで周りに迷惑をかけないように声を落として歌っている。
今年、我が特支学級の5人の音楽の授業にそれぞれ顔を出すことになり、今は5曲の合唱曲を一緒に歌っている。音楽の先生は、5曲も歌うのは大変でしょうと言ってくれるが、いえ、楽しいから平気ですと答えている。そんなことを言ったら、全校12クラスの合唱指導を一人で面倒みる音楽の先生こそ大変だ。
私は5クラスしか見ていないけど、音楽の先生が一人ひとりの声の特徴をつかみ、励ましの言葉をかけながら、より良いハーモニーを引き出す導きには、ただただ感心するばかりである。さすがビッグマムと子どもたちから慕われるだけあって、気分の乗せ方がとてもうまい。
曲想も子どもたちに考えさせ、「友 今君が見上げる空は」の「友」はどんな友か。「二人歩く坂道」の「二人」とはどんは二人か。それを心に思い描きながら歌いなさいと指導する。
それに合わせて私も、私なりに「友」「二人」の存在を考えて歌ってみる。すると、どうだ。歌声に心がこもる感じがするではないか。一人ひとりにとっての「友」「二人」は別々でも、そこにこめられるそれぞれの思いによって歌に深みが生まれる。これがビッグマムのマジック。子どもたちも気持ちよく歌えるようになってきた。
子どもたちは私のことをどう思っているか知らない。授業参観で教室を覗いたおじいさんが一緒に歌ってるよ、程度に思っているのかもしれない。でも、もう少し一緒に歌わせてもらっていいかい? 今年で終わりにするからさ。


【写真】ボタンヅル(牡丹蔓)

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家の向かいに休業中のホテルがあり、道に沿って手入れされないままの生垣がホテルを囲っている。そこに絡まっているのが、このボタンヅル。
花言葉は「休息」。このホテルの休息は一体いつまで続くのか。再開の気配が全く見えない。魑魅魍魎が跋扈する館にならなければいいのだが。


【温泉】一二三荘。


【タイムラプス】9月12日(水)5:32〜7:24の伊豆長岡の空。27秒。

https://www.facebook.com/aisakajiro/videos/10217384673110976/