いずぃなり

伊豆でのシニアライフ

珈琲の苗濡れ縁に夏至の夕(あ)

【写真】コーヒーの苗。

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再び、コーヒーの苗をいただいた。
仕事の帰り、いつもの床屋で散髪した。店には葉加瀬太郎似の息子さんがひとりいた。息子さんとサッカー談義をし(小野伸二が沼津出身、高原直泰は三島出身だと知っていた、もちろん内田篤人が函南出身だということも。結構サッカーにお詳しい)、今度のセネガル戦の展開を予想し合った。非常に厳しい試合になることは間違いない、引き分けで御の字といったところかと息子さんは予想したが、私の予想もほぼそれに近い。
散髪を終え、バイクを駐めた庭木のところまで行ったら、その庭木にポツリポツリと赤い花が咲いているのに気づいた。うちの庭のサルスベリの丈くらいの木である。
何の花だろうと眺めていると、そこへ床屋と隣続きの玄関からご主人が出て来て、私に「ありがとうございます」と会釈する。私の頭を見て散髪をして帰るところだと判ったのだろう。で、これ幸いとご主人に「この赤い花の木は何ですか?」と訊いてみた。
「それはザクロです」とご主人。えっ、ザクロ(柘榴)だったのか。柘榴と聞いて、すぐに赤い果肉の粒々を思い浮かべたが、目の前に咲いている花がその花だとは知らなかった。
柘榴の脇にナンテンの花を見つけて、「これはナンテンですよね」と、いかにも前々から知っていたふうに訊くと(実は昨日知ったばかり)、ご主人は「古く弱ってきていたので、植木屋さんに剪定してもらったんですよ」と言って、手で茂みをかき分け古株を見せてくれた。そこには直径5cmほどの切り株が二株並んでいて、新しいナンテンの幹は双方の古株の脇から真っ直ぐに伸びていた。
「うちの庭にもナンテンがあって、住んでもう5年以上になりますが、剪定の仕方が悪かったようで、まだ赤い実を見たことがないんです。やはりプロの植木屋さんに剪定してもらった方がいいですかね」とか何とか言ってから、話を店のコーヒーの鉢植えに向けた。店の鉢植えのコーヒーは育てて8年経つと、以前聞いたことがある。
「それにしても、店のコーヒーの木はすごいですね。もう天井を突き抜けるくらいまで伸びていていますね。お手入れも大変でしょう。以前、私がいただいたコーヒーの苗は結局枯らてしまって、せっかくいただいたのにうまく育てられなくて申し訳ありませんでした」と謝ると、ご主人は、それなら新しい苗があるから持っていけと、玄関へ引っ込んで小さな鉢植えの苗をレジ袋に入れて持って来た。
持って来たのは、ご主人ではなく岸惠子似のお母さんだった。私が初めて散髪してもらったのがお母さんだった。そのお母さんからコーヒー苗を受け取り、「ありがとうございます。前回は枯らしてしまいましたけど、もう一度これで挑戦してみたいと思います。今度は、いい子いい子とナデナデして可愛がります」とお礼を言って帰って来た。
いただいた苗を濡れ縁に置いて記念撮影。さあて、こいつも枯らすなんてことになったら今度は合わせる顔がないぞ、と多少のプレッシャーを感じながら、寒くなったらどこに置こう置き場所を作らねば、と思案するのだった。


【温泉】一二三荘。


【タイムラプス】6月22日(金)5:16〜7:37の伊豆長岡の空。35秒。

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