いずぃなり

伊豆でのシニアライフ

花南天枝を剪る手のためらはる(あ)

【写真】ナンテン(南天)の花。

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庭の梅の木の下には、横に這う梅の枝を脅かさない程度の高さに馬酔木、ツツジ(花車)が植えられている。そしてもう一つ、これまで花を見たことのない低木があって、はてこれは何だろうとずっと思っていた。
それが今日、白い小さな花を穂状に咲かせているのに気づいた。調べて、それがナンテンだと知った。はて何だろうの木は、ナンテンだったのか。
冬に赤い実をつけるマンリョウ(万両)は庭のいたるところに自生し、孫のままごとやリース作りの材料になったりするが、それと同じような赤い実を持つナンテンは我が庭にはないと思い込んでいた。花瓶に挿したマンリョウをナンテンと間違えたカミさんに、「それはマンリョウで、うちにナンテンの木はないよ」と言っていたくらいだ。
なんだ、うちの庭にもナンテンがあったんだ。これまで梅の下に赤い実を見たことがないから、その木がナンテンだったとは思いもよらなかった。
なぜこれまで赤い実を見なかったのだろう。それは、伸びて梅の枝に届きそうになったナンテンの先っちょを、ナンテンと知らずにバッサバッサと切っていたいたからだと思う。花のつけどころを毎年切っていたら、花だって咲きようがないわな。
今年は切ることをせずに(夏休みになったら切るつもりではいたが)、放っておいたがために、この花にお目にかかることができた。
さて弱った。これがナンテンだと知ったからには、切るわけにはいかない。どうしましょう。冬に小さな赤い実がびっしり生っている景色は見たいよなあ。これまで見たことがないんだもの。でも、それによって梅が枝が覆われて見えなくなるのもぞっとしない。梅か、ナンテンか、どっちの景色を優先しましょうか。
時期からすればナンテンの実が先で梅の花が後だから、ひとまずナンテンの実を拝んでから、こざっぱりと剪定し、そのあとで梅の花を愛でるという順にしましょうかね。
ナンテンは、「難転」と当て、難を転ずることにも通じ、縁起木、厄除け、魔除けとして古くから庭に植えられてきたという。<https://www.shuminoengei.jp/m-pc/a-page_p_detail/target_plant_code-212
こういう言い伝えは科学的には何の根拠もないわけだけれど、ひとつの心の拠り所として、この木が庭にあるおかげでかろうじて難を逃れているかもしれないという思いは私の中で成立する。
今の私には医療技術の進歩で長生きさせられるよりも、こういう迷信の方がしっくり来たりします。


【温泉】一二三荘。


【タイムラプス】6月21日(木)5:31〜7:35の韮山方面の雨空。31秒。

https://www.facebook.com/aisakajiro/videos/10216674745523230/