いずぃなり

伊豆でのシニアライフ

過ぐる日をいよよ濃くして山法師(あ)

【写真】ロータリー脇のヤマボウシ(山法師)。

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ヤマボウシの生垣の左が部室棟で、右の煉瓦敷がロータリー。奥に雲から頭を突き出した夏富士が見える。富士山が奥に見えるということは、手前の、朝日の差している側が南になる。
校舎は教室の窓を南に向けて建てられるのが一般的だが、この校舎の教室は北側に向いている。それもこれも富士山を見んがためである。富士山が見えるのを優先して建てられたのである。
校歌にも、富士山を誇らしげに歌う学校が多い中で、これだけの見事な景観を持つ学校なのに、校歌には富士山の「ふ」の字も登場しない。🎶ああ美しい山と水、であり、🎶狩野の流れの若鮎よ、なのである。
話をヤマボウシに戻そう。
私が今の職場に勤め始めたのは去年の9月である。勤め始めてすぐに体育祭(学校祭体育の部)があり、小中学校特支教育のなかよし交流会があり、合唱コンクール(学校祭文化の部)があった。バタバタとせわしない毎日の中で、とても充実した時間を過ごしたのだったが、そんなある日のこと、ここのヤマボウシが赤い実をつけているのに気づいた。サクランボくらいの大きさの実が、これでもかというくらいたくさんぶら下がっていた。
成っている実を見て、これがヤマボウシだとはすぐに判った。うちの庭にもヤマボウシの樹が1本あるから。だだ、うちの場合は、植えて5年経つがまだ花も実も見ていない。が、ヤマボウシの実がサクランボ大の赤い実だとは図鑑で確認して知っていた。
それで、今日の帰りの会が終わったところで、一人の子が私に「先生は、支援員をやって何年になるんですか?」と、なんの脈絡もなく訊いてきた。私には唐突だったけど、その子からすれば唐突ではなかったのかもしれない。見たか聞いたか、何かに触れて思考回路にスイッチが入ったんだと思うが、それが何なのかは判らない。明日は「道徳」の授業を見に岡山県からたくさんのお客さんが来ると担任の先生が言った後だったから、それに関係する何かかもしれないが、よしんば関係するとしても、それがどう関係するのかよく判らない。私が「道徳」の授業をするとしたらどんな授業をするだろう、とでも思い巡らしていたのだろうか。
その子に、「去年の9月からだよ」と答え、ヤマボウシの実が生っていたことを思い出しながら、そうか、まだ1年も経っていないんだと改めて思った。もう数年も支援員をやっている錯覚にとらわれていた。それだけ濃い時間を過ごしているということなんだろうな。


【温泉】一二三荘。


【タイムラプス】6月5日(火)5:37〜7:33の伊豆長岡の空。28秒。
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