いずぃなり

伊豆でのシニアライフ

まごころは手作りのその桜の木(あ)

「第二卒業式」というのがあることを今日の帰り際に知った。
明日の卒業式と29日の離任式では、それでなくても忙しい校長先生から業務日誌に押してもらうハンコをいただけないと思って、その2日分の業務内容を鉛筆書きで記入し校長室へ持って行った。ハンコをもらって退室しようとしたら校長先生に、「ご苦労様です。今日の5時からの◯◯君(特支学級の子)のことも引き続きよろしくお願いします」と言われた。「えっ? 何のことですか?」と訊き返したら、それが「第二卒業式」のことだった。
「第二卒業式」とは、明日の全体の卒業式に出ない、特支学級の子と相談室登校の子のための卒業式のことを言う。花が飾られ明日の準備の整った体育館で夕方5時から行うのだそうだ。そういう段取りだったとはちっとも知らなかった。
そのことを知らなかった私に驚いた校長先生は、職員室(校長室の隣)に駆け込んで担任の先生を非難する。「どうして教えてやらなかったの? 失礼じゃないの!」
たぶん担任の先生は、勤務時間外の5時まで残ってもらうのは私に申し訳ないと判断したのだろう。校長先生に叱責され恐縮されていたが、私の勤務時間のことを思っての配慮だったと思う。時間給で契約している私に、無給だけど残ってくれとはさすがに言えなかったのでしょう。
校長先生にぜひ出てくださいと言われ、では支度をして来ますと言って一旦帰宅する。明日の卒業式に着る服は昨日のうちに用意してあったので、支度そのものに手間はかからなかった。ただ、夕方から雨の予報で、引き続き明日も雨の予報だったから、同じ服を今日明日と二日着るのなら学校で着替えるのも手だなと思ってガーメントバッグを探したが、これが見つからない。引越しの片付けの時にどこかで見たが、その後カミさんにタンスの整理を任せたこともあってバッグの仕舞い場所が判らなくなってしまった。
で、時計が3時半を回ったところでガーメントバッグを探すのを諦めた。そろそろ学校へ向かわないと第二卒業式に間に合わない。
やむなく式服に着替えて学校へ向かう。学校へは4時10分前に着いた。ふ〜、ギリギリ間に合った。と思って職員室に入ったら、担任の先生はジャージ姿のまま平然とパソコンに向かっていた。そこで初めて気づいた。時計を1時間早く読み違えていた。
第二卒業式の1時間前に着いてしまって、することがない。そのうち4時15分から「夕打ち合わせ」を行いますとの放送が入ったので、それを機に居場所を教室に移動して式の時間を待った。
式は5時をやや過ぎてから始まった。卒業生の席に3人の卒業生と3人のお母さんがそれぞれ座る。職員席の1列目には校長先生、教頭先生、3年部主任、各クラス担任、特支学級担任、私の順に座り、2列目以降に他学年の先生方(全員ではない)、相談室の先生、保健室の先生が座る。式歌以外は本番の卒業式さながらに行われ、校長先生の祝辞にはハンカチを目頭に当てるお母さんもおられた。人には言えない大変なご苦労があったのだと思う。これまで歩いて来た道は決して無駄ではない。その苦労を乗り越えた先に必ず歓びが待っていると信じて、一歩一歩歩いて行って欲しいと願わずにはいられなかった。

【写真】ALTの展示物コーナー。

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特支学級の子たちが英語の時間に作った桜の木が、ALTの展示物コーナーに飾られた。
かまぼこ型に切った厚紙を新聞紙でつなぎ合わせ、その上に水で濡らしたダンボールを被せて木の幹を作った。同じようにして枝も作った。そして今日の英語の時間、枝に桜の花びらを貼り、幹には細かなシールを貼って完成。なんとか明日の卒業式に間に合った。
ALTのコーナーは体育館へ通じる廊下の角にある。卒業する子たちは、果たしてこのオブジェに気づいてくれるだろうか。

【温泉】一二三荘。

【タイムラプス】5:57〜7:33の伊豆長岡の空。23秒。

https://www.facebook.com/aisakajiro/videos/10215898464036678/

【歩数】7,858歩。