いずぃなり

伊豆でのシニアライフ

湯上がりの手に鯵二枚寒の月(あ)

【写真】大仁方面からの帰りによく寄る魚屋さん。

f:id:jijiro:20171203141657j:plain

水晶苑で一緒になる看板氏の話によると、この魚屋さん、元は西伊豆の漁師さんで、その日に獲れた魚をトラックで売りあるいていたのだそうな。こんなにスーパーが近くに4店も集まっている地域で、町の魚屋さんとしてやっていけるのかと心配な向きもあるが、なかなかどうして結構繁盛している。値段はスーパーより高めだが、味はスーパーと比べ物にならないくらい旨い。だから、近所のお馴染みさんはみんなここで魚を買う。そんな魚屋さんです。
今日は上アジの開き2枚(150円×2)と大型海老はんぺん1枚(230円)を買って晩酌のつまみに焼きました。美味美味。

水墨画桜島(No.108)。

f:id:jijiro:20171203141727j:plain

海面を描いた墨が偶然かすれて海が光っている効果が得られた。調子に乗って同じ毛先で雲を描いたら、こっちは重ね塗りした分重たくなった。

【温泉】水晶苑。
久々に囲碁サロンに顔を出す。集まったのは先着順に、私、白髭師匠、建材氏の3人。結局、私と白髭師匠が三局打ち、建材氏は岡目に回った。
一局打ち終えたところで白髭師匠が建材氏に「(私と)一局やりなよ」と言ったが、建材氏は「今日は見るだけにしとく」と遠慮して奥から風呂椅子のようなものを持ち出してきてそれへ座った。建材氏は足が不自由で、私と対局するときは3枚重ねた座布団に座る。
建材氏が遠慮したので、白髭師匠は建材氏と私を前にして終えたばかりの対局を振り返って聞かす。場面場面の私の悪手を指摘し、こういう碁を打ってはいけないと諭す。建材氏と私はそれをウンウン頷いて聴く。
「碁は大場より急場で、急場をおろそかにして大模様を張ってもダメだら。お二人さん(建材氏と私)は、自分の石が弱いのに相手の懐に入って行くからいけない。石を殺しにかかるんじゃなくてもっと大局を見て石を打たなくちゃ。俺は絵を描くように碁を打つさ」。
建材氏と私は、おそらく囲碁サロンの中では下位に属する。互い戦で黒を持ったり白を持ったりする棋力同士で、建材氏は打っていていちばん楽しい相手だ(私が囲碁サロンの仲間入りをした当初、白髭師匠は建材氏に「○○さん、いい相手ができたじゃあ」と微笑んで言ったものだ)。たまたま今日、棋力が似たり寄ったりの二人が顔を見せ、他のメンバーがいないので一つレクチャーしてやれと白髭師匠は思ったのらしい。そういうふうに扱ってくれる心遣いがとても嬉しいし、上段者の囲碁講座は願ってもない勉強になる。
白髭師匠は「絵を描くように碁を打つ」と言った。私はそれを、大局を見据えた模様を大事にすることと理解した。人はそれぞれに碁の打ち方に好みがあって、どんな打ち方をしてもいいけれど、常に大局を見るように心がけよということですね、師匠。
それは判っているのだが、いざ対局となるとつい熱くなって大局を見誤ってしまうのがいつもの悪い癖。だからいつまで経っても上達しない。それも判っているのだが、まだまだ大局が見えていない自分の下手くそ加減に呆れ、今日もまた自分の頭をぼかぼか叩くのである。
私の碁の特徴を白髭師匠は「打ち方はきれいだけんど、勝負しない碁だ」とズバリ言った。打っていてちっとも怖くないのだそうだ。以前にも同じようなことを言われた。要するに相手に脅威を与えられないゆるゆるの碁を打つという意味で「勝負しない碁」と見られているのだろう。
自分では攻めているつもりでも相手は攻めと感じていない。打った一手が甘々で、逆に隙を突かれて逆襲を食らうハメになる。たった一手が命取りになる。そこが怖いところでもあり、だから囲碁は面白いとも言える。
よし、では相手が痺れるような手を打ってやれと思いを新たに二局目に臨むが、またしても上手の巧みな打ち回しに翻弄されて惨敗。二局目の途中で建材氏が帰り、白髭師匠と私の二人だけになっての三局目は、4目差の数える碁にはなったがこれまた負け。結局久々の水晶苑囲碁サロンは、白髭師匠に4子局の三番で勝ちなしの三連敗に終わった。
これまで白髭師匠とは何局か打ったが未だに勝ったためしがない。それでも嫌がらずに相手をしてくれ、しかもレクチャーまでしてくれることをとてもありがたいと思う。

【タイムラプス】12月2日(土)6:32〜8:48の伊豆長岡の空。33秒。

【歩数】425歩。