いずぃなり

伊豆でのシニアライフ

鍬振るふ天地返しや空つ風(あ)

【写真】天地返し中の畑。

f:id:jijiro:20171121075705j:plain

特支学級の畑はテニスコートの脇にある。先月上旬、ここにキャベツ、ジャガイモ、大根、人参を植えたが、猪に荒らされて、今はキャベツと大根だけが畝に残っている。
そこの畝を残して、今月に入ってから畑の土の天地返しを始めた。天地返しとは土の表層と深層を入れ替えることで、そうすることで暖かい土の中で越冬する虫をやっつけたり、雑草の宿根を寒さにあてて、春に生えてくる雑草を抑えるために行う。また、前作で使った堆肥の肥料分の偏りを修正できるという効果がある。

f:id:jijiro:20171120112223j:plain

手に鍬、スコップをめいめいが持ち、せ〜のでやり出したら、畑の下から大きな石が出てきた。ここに石が埋まっているということは、これまでこんな深くまで土を掘ってなかったことになる。別段この石を取り除かなくても、それまで畑として機能していたわけだから、今になって掘り出す必要もないのだが、その姿を見てしまうと、どうしても片付けたくなってくる。
鍬やスコップではらちが明かないので、ここでツルハシの登場となった。担任の先生が倉庫からツルハシを持ってきて振りかざすが、それでも石はびくとも動かない。相当大きな石のようだ。
よしんばびくと動いたところで、さてそれをどうやってどかす? ユンボもないのに? 一人の力じゃ持ち上がらないよ。
無理して取り除かず土を埋め戻そうと担任の先生が放り投げたツルハシを、代わりに私が受け取り、もう少しふんばんてみた。が、やはりびくとも動かない。それで今日のところは時間切れ。続きは次回となったが、次回はたぶんこの石の上に土が戻されるんだろうな。掘り出す労力に比べたら土を埋め戻す方が確かに賢明だ。
担任の先生の話によると、この畑のある場所はもともと山の斜面とテニスコートに挟まれた溝になっていて、学校を建てた時の残土を埋めた場所だと言う。だから今でもたくさんの石が鍬に当たったり、コンクリート破片やサイディングボードの一部が出てきたりする。
ある時、担任の先生から、畑からこんなのが出たんですよと、江戸時代のものらしい銭貨を見せてもらったことがあって、へええそんなのが出るんだとびっくりしたことがある。旧下田街道に隣接する場所だから、往来の人が道祖神か何かの石像の下にでも賽銭として置いたりしたんだろうな。
それを聞いて以来、私も畑作業の時は石を拾いながら銭貨が出てこないかと期待しているが、まだ一枚もお目にかかれていない。
とまあ、いろんなものが出てくるここは、本格的な畑というよりも、畑になりつつある荒地といった方が適当か。だから、かえって出来合いのものではなく、これから手を加えていろんな野菜が収穫できる畑にしていくのだという開墾魂を養うには格好の教材かもしれない。

水墨画】秋の玉川上水(No.97)

f:id:jijiro:20171121075822j:plain

手本には、「目の荒いスポンジを利用している」とあるが、スポンジは用いなかった。枝も前回のような面相筆は使わず、付立筆1本で描いた。

【温泉】一二三荘。

【タイムラプス】11月20日(月)5:57〜7:45の伊豆長岡の空。27秒。

【歩数】3,907歩。