いずぃなり

伊豆でのシニアライフ

冬来ればいよよ朱の濃き手本の書(あ)

【写真】書写のお手本。

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書写のお手本は、子どもたちの学習支援の合間にせっせと書きためている。
今では家で持つ筆はすっかり絵筆になってしまったが、書写の授業を頼まれて以来、こうして書の筆を持つ機会が得られたことをありがたく思う。
お手本を書く半紙は、当然のことながら、自分で購入したものを使う。近所に書道専門店などない伊豆では、注文はもっぱらネットショップになる。
ネットショップは、手軽で便利だが、送料がかかるのが玉に瑕。そこで、例えば5,000円以上のまとめ買いだと送料が無料になるなどのショップを利用することになって、今使っている半紙1,000枚×2はそういうふうにして買った。
子どもたちはというと、これも私の用意したのと同じ半紙を使う。本当ははっきり区別しなければいけないのだろうが、私用に買った半紙が余ったので、それを子どもたちに分けてやっている、というふうにしている。そのほうが、私も変に気を遣わなくて済む。
私が書写を教える時は、子どもの後ろに立ち、二人羽織みたいに子どもの手を握って運筆してみせることが多い。それは、私が大学で書道講座を受講した時に教わった方法で、その時、師は私の手を柔らかく握り、初めて書く篆書の書き方を手ほどきしてくれたのだった。トメ、ハネ、ハライなど全くない、すこぶる自然体の書き方で、まさに目からウロコが落ちた瞬間だった。二人羽織の指導法はその時の体験が基になっている。
巷の書道教室ではどういう教え方をしているか知らない。子どもの書いた字を朱墨で直し、差し戻して書き直しさせるというやり方をしているところが大半だろうか。
私もそういう方法は取るが、書き方が不慣れな子には並行して二人羽織もやる。なるほどそういうふうに書けばいいのかと理解してもらうには、筆を持った手を握り、一緒に筆を運ぶ二人羽織のほうが効果がある。
生徒から「先生、どうすればうまく書けるようになりますか? 」とよく訊かれる。その答えは自明だ。手本を真似て、ひたすら書くこと、それに尽きる。
そう言いながら、正直に明かすと私はこれまで「ひたすら書くこと」をして来なかった人なのである。だから、見栄えのいい字は形作れても、書き重ねてきた経験が絶対的に少ないから、筆を持つとたちまちボロが出る。
それを繕うために、書写を教える機会をいただいた今ごろになって、あえて基本に立ち返ろうとしているのだが、それは子どものためであると同時に、実は自分のためでもあるのである。

水墨画】今日はお休み。

【温泉】一二三荘。

【タイムラプス】11月10日(金)5:41〜7:49の伊豆長岡の空。31秒。

https://www.facebook.com/aisakajiro/videos/10214704013416159/

【歩数】5,480歩。