いずぃなり

伊豆でのシニアライフ

巣の在処隠して秋の蜂の飛ぶ(あ)

【写真】アシナガバチの巣?

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玄関ドアの真上に、いつの間にか灰色のコンクリート片の塊のようなものができていた。その一箇所に、ボールペンの先で突いたような小さな穴があり、一匹のアシナガバチが行ったり来たりするようになった。

アシナガバチが穴を出入りしているのではなく、どこからか飛んで来た奴が穴の中を覗き込むようにして塊にぶら下がり、羽を休めるのである。

その穴はアシナガバチが出入りするには小さすぎるから、このコンクリート片のようなものがアシナガバチの巣とも思えない。そもそもアシナガバチの巣は、シャワーヘッドの形というのが相場だろう。これはシャワーヘッドと似ても似つかないもの。剥がれ落ちたモルタルの穴を不慣れな素人がパテで埋めたような形だ。

では、一体この塊は何だろう。アシナガバチの巣でないとすれば……。判らない、こんなの今まで見たことない。ただ言えるのは、一匹のアシナガバチがその塊周辺をうろうろすることで、家を出入りする度に身構えなければいけないということである。

以前、アシナガバチが家の中まで入り込んで来たことがあったが、あの時のアシナガバチは、きっと玄関のドアを開けた隙に紛れ入った奴に違いないと思っている。

そのことを、今日の昼に到着したカミさんに言うと、それはアシナガバチの巣に決まっている、孫がアシナガバチに刺されたらどうすんのよといきり立つ。それで、アシナガバチの巣であろうがなかろうが、大きくならないうちに駆除すればいいんだろ? 駆除すればと、カミさんの安心を第一に優先して巣(?)を駆除することにした。

まずビニール袋を隙間ができないようにガムテープで張り付け、テープで固定しなかったところから曲尺を差し込み、グリグリ剥ぎ落としにかかった。

まずあり得ないことと思いつつ、でももし巣の中にいる蜂に逆襲されたらどうしようと、内心どきどきしながらグリグリやると、コンクリート片のような塊が、まさにコンクリートが剥がれ落ちるそのように砕けて袋に収まった。そこで目にしたものは……。

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なんと、アオムシ君だったのである。まさかの展開に、目が点になってしまった。こんなコンクリートのような殻の中から青虫が出てくるとは思いもよらなかった。そして、その殻にせっせとアシナガバチが通うとは……。

果たして青虫とアシナガバチとの間には一体どういう関係があるのだろうか。

ネットに当たり、アシナガバチは青虫を団子状にして巣へ運び込む習性があると知る。そうか、アシナガバチは畑の青虫を退治してくれていたわけであるか。

それにしても、ですよ、殻から出てきたのは団子状の青虫ではなく、形を保った生身の青虫。しかも、アシナガバチが出入りできない穴の奥に潜んでいたんです。

これをどう捉えればいいんでしょう。

そこでちょっと考えてみました。これはアシナガバチの貯蔵庫なのではないか、と。餌の乏しい冬場に備えて、捕まえた青虫を今からそこに蓄えていたのではないだろうか。

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そう思っていたところへアシナガバチがどこからともなく戻ってきた。「貯蔵庫」が忽然と消えて戸惑っているふうだった。

すまないねえ、こっちはこっちでよんどころない事情があったもので、駆除させてもらいました。


水墨画クラシックカー(No.61)

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昨日の猫もそうだけど、水墨画は花鳥風月だけでなく、こういう近代的なものも題材になるところが面白い。水墨画を対する思いが、今までと違ったものになった。


【タイムラプス】9月30日(土)16:52〜18:03の伊豆長岡の空。35秒。

https://www.facebook.com/aisakajiro/videos/10214372165160160/


【歩数】6,463歩。