いずぃなり

伊豆でのシニアライフ

開かずともよし竜胆の花白き(あ)

出勤したら、校長先生が校舎前のロータリーで草取りをしていた。

私が挨拶をしてバイクを駐めていると、校長先生が取った草を手に持ちながら寄って来て、「実は折り入ってご相談がある」と切り出した。こんな朝っぱらから何だろうと身構えると、「立ち話で何なんだけど、できれば先生にこのまま3月までやってほしい」と言う。

思わぬ展開にびっくり。理由を訊いたら、2ヶ月療休予定の先生が3月まで療休することになったからとのこと。ここで引き受けたら、絵を描く時間がなくなる、囲碁をやる時間がなくなる、どうするどうする。突然のことで、いろんな思いがものすごい勢いで頭をぐるぐる巡り始めた。

と、校長先生のうなじに汗が一筋流れた。それを見た瞬間、なぜか知らないが、この話を断っては申し訳ないような気がした。それで、「お受けします」と返事してしまった。

「少し考えさせてください」と言おうと思えば言えたはずなのに、言わなかった。なぜだろう。自分でもよく判らない。やはり、うなじを流れる一筋の汗に、そのひたむきさを見たせいかもしれない。


【写真】水晶苑の竜胆。

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同じ細長い花瓶に竜胆とグラジオラスが並んで活けてあった。グラジオラスは母が好きだった花で、青森の畑にも植えてあったので判るが、竜胆を間近に見るのはたぶんこれが初めて。

最初、これが竜胆とは知らなかった。湯から上がって冷蔵庫から冷水を取り出しながら、はて、この花は何だろうと「花しらべ」で調べようとしていたら、湯から上がった仲良しグループの二人が「こんにちは」と声をかけて来た。

「この花がなんという花か調べているところです」と私が言うと、「そっちはグラジオラスでしょ、こっちは桔梗じゃないかしら」と一人が言う。「えっ? 桔梗は紫ですよね、これは白ですよ」「白い桔梗もあるみたいよ。……へええ、最近はそうやって(図鑑じゃなくて)カメラで撮って調べるのね。便利になったわねえ。ではお先に」

二人が玄関の方へ見えなくなってから「花しらべ」で、この花は竜胆だと確認した。一度水墨画に描いているのに本物の竜胆を知らないでいたなんて恥ずかしい。

花がすぼまっているのは、雨が降りそうな曇り空の夕方だから。竜胆は天気が良い時だけ花を咲かせる性質を持つのだそうで、これまた知りませんせした。知れば知るほど知らないことが増えてくる。


水墨画】秋草(No.39)

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桔梗・小菊・萩・撫子・女郎花・芒。全体的なバランスがやや窮屈な感じ。萩と撫子、桔梗と小菊の間をもう少し空けるべきだった。

小菊の花びらの輪郭が2箇所濃くなり、そこだけ周りから浮いている。最初に濃く描いたら修正できないと思いつつ、濃く描いてしまうところがまだド素人。


【水晶苑】15:22〜16:06

看板氏とアマデウス3時半氏は来ず。ベルリン浮橋氏と少しだけ話す。浮橋地区はこのところすっかり秋めいて毛布一枚だけでは寒く掛け布団をかけて寝ているとのこと。浮橋地区は田中山の向こうの盆地だが、冬には雪が降る。私の家から5キロくらいのところなのに、気候が随分違うのだな。


【タイムラプス】9月7日(木)5:33〜7:41の伊豆長岡の空。31秒。

https://www.facebook.com/aisakajiro/videos/10214179682068203/


【歩数】5,297歩。