いずぃなり

伊豆でのシニアライフ

雀蜂怒り残して息絶える(あ)

水墨画を描いていたら、前の道路から男の子の声が聞こえてきた。
「あっ、スズメバチの巣がある。ここの家の人に知らせよう」
ここの家って、もしかして私の家のこと? えっ? スズメバチの巣なんてあったっけ、隣の家のことかなあと思っていたら、男の子二人が私の家の庭に入ってきて、「あのう、スズメバチの巣があるんですけど」と言う。
「えっ、うち? どれ、どこ?」と二人に促されて道路へ出ると、車庫の波板屋根が剥がれ残った奥にスズメバチの巣があった。ドッヂボールを一回り小さくしたくらいの大きさで、スズメバチの巣としては比較的大きい。近づいてよく見ようとしたら男の子に「危ないから近づかない方がいいですよ」と注意されて足を止める。夏休み前の注意で、スズメバチには気をつけろと先生からよほど言われているのだろうか。しっかりした男の子である。
男の子二人が裸足で水鉄砲の機関銃を持っていることに、その時初めて気づいた。一人は伊豆ではない、どこか別の土地の訛りがあり、お盆で親戚の家に遊びに来ている子のようだった。二人とも小学校6年生くらいか。「教えてくれて、ありがとう」とお礼を言うと、二人は坂を裸足で走り下って行った。
いや、本当に教えてくれてありがとう。この前、孫が遊びに来た時は、孫もカミさんも「ハチ、ハチ」と騒いでいたが、こんなボロ家だから、まあハチくらいいるわなと大して気にも留めないでいた。ほんの数日前に呑兵衛ランナーごいさんとラン仲間のS田さんが訪ねてくれた時も、そこに巣があるなんて全く気づいていなかった。
それにしてもあの子たち、よく知らせてくれたなあ。車庫にスズメバチの巣を見つけた時に、どうして家の人は巣に気づいていないと思ったのだろうか。巣があることを知っていながらそのままにしているとは思わなかったのだろうか。
ともかく男の子たちのとっさの判断によって私も助かった。これは一刻も早く駆除しなければいけない。駆除を役所に頼むにも今日は日曜、が、このまま放ってもおけない。役所が休みなんて言ってられない。何かあったら大変だ。お隣さんにも迷惑がかかる。ことは自分の家だけの問題ではなくなった。
そこで早速ネット検索し、筆頭に出て来たフリーダイヤルに迷うことなく連絡する。信用していい業者かどうかなんて考える余裕はなかった。相手に住所と名前を伝えると、正午から午後2時までの間には伺えるとの返事。
待っていると、業者の人は午後2時少し前にやって来た。車のナンバーを見ると湘南ナンバーである。後で訊いたら、伊豆区域を担当する業者が出払っていて、神奈川の藤沢から駆けつけたとのことだった(うっ、またしても藤沢繋がり)。
駆除作業には30分ほどかかった。どんなふうに駆除するのか興味があったので、駆除する様子を撮影してもいいかと確認を取ったら、いいですけど無防備だと危険ですよと言われ、網戸越しに室内からビデオ撮影することにした。それがこのビデオ(殺虫噴霧にスズメバチが暴れる様子は捉えられているが、全体としては面白みのない10分もののビデオ。3GB分を8MBに圧縮してある)。
スズメバチ駆除にかかった費用は〆て4万2120円也(消費税込み)。そんな大金はもちろん持ち合わせていないので、急遽コンビニにバイクを走らせて調達。来週に夏の呑兵衛旅行を控えているところで痛い出費となりました。痛てててて。

【写真】スズメバチの巣と隣家の石段で息絶えた一匹。

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巣から飛び出して帰ってみたら巣がないと気づいたらしいスズメバチが一匹、まだ窓のところでブンブン羽音を立てて彷徨っている。業者に薬を塗ってもらったから、恐らく同じ場所に巣を作り直すことはないと思うが、せっかくだからどんな動きをするのか、もう少し観察してみます。

水墨画】芙蓉(No.19)

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メインの花が小ぢんまりして葉っぱに負けている。筆の運び具合にばかり気をとられ、絵の基本であるデッサンがおろそかになった。

【タイムラプス】8月13日(日)6:49〜9:06の伊豆長岡の空。34秒。

【歩数】4,988歩。