いずぃなり

伊豆でのシニアライフ

雪国の訛りの人と春の月

【あやめ湯】18:35〜19:22。4→2人。
風呂場に降りたら、小さな男の子が湯舟に入ろうとするところだった。5歳くらいだろうか、初めて見る子である。洗い場には、その男の子のお父さんらしき人ともう一人いた。どちらも見知らぬ人。
いつものように「こんばんは」と挨拶する。すると、男の子が元気な声で「こんばんは」と返してきた。なかなか活発そうな子で、「坊や、いくつ?」と声をかけようとしたが、その子が湯舟にゆっくりゆっくり体を沈めようと頑張っているところだったので、止めた。
見ていて、本当に熱い湯に頑張って浸かろうとしている感じだった。こちらもその動きに合わせるようにゆっくりゆっくり湯舟に体を沈める。
伊豆長岡温泉の湯は総じて熱い。私の知る限り、中でもいちばん熱いのは「湯らっくすのゆ」で、次が「長岡南浴場」の熱い方の湯舟(湯舟が二つある)、そして三番目が「あやめ湯」という順になる。私も最初の頃は熱い湯を苦手としていたが、慣れてくると熱い湯でなければ入った気がしないと思うようになった。
で、その男の子は「熱い」とも何とも言わず、無言で肩まで浸かったものだ。観光の途中に寄ったという人が、熱くて入れないと言ったりするほどの湯に平然と入っている。と思ったら、さすがにその子にも熱かったとみえて、十を数えるくらいしか入っていなかった。でも、熱くてたまらんといったふうではなく、湯舟から出る時もゆったりした感じに見えた。きっと別の温泉で熱い湯に入り慣れているんだろうな。声はかけなかったけれど、心の中で、あんたは偉い! と褒めてやりました。
その子が風呂場から上がり、続いてもう一人の人が上がり、風呂場は私だけの貸し切り状態になった。そこへガラリと戸を開けて入ってきたのが御殿場へ通う大工さん。この前までは強羅が現場だった。この人とは、私が今の仕事になってからあやめ湯で一緒になることが多くなり、強羅は雪で往生しただの、御殿場の富士山はすぐ目の前にそびえてきれいだけど寒いだのと話をするようになった。
それで今日、何の話の加減か、その人が秋田の出身だということが分かった。あれま私は青森ですお隣ですねと、俄然親近感が増して話も弾む。
田舎は秋田の本庄で、学校を出てすぐ大工になったものの雪の間は仕事がない。そこで冬場は東京へ出稼ぎに出て住み込みで働いたが、そのうちツテができて5年で秋田の仕事をやめてこっちで働くようになった。三島は前から知っていたが沼津はこっちへ来て初めて知った。仕事をやめたいと思っているけど、カミさんがもっと働けというから仕方なく働いている……。
集団就職の話もしていたから、感じからして私よりやや年の上の人のようだ。そういえば東北訛りがやや残っているかな。もう少し働かなければいけない身なのは私も同じです。同じ東北出身のよしみで、これからもよろしく、あやめ湯で体も心もほぐしましょう。(あ)

【淡彩画】枝垂桜(No.4)

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ハガキ大。vifArt中目。シャープペンシルHB。固形絵の具。
ポイントは「輪郭を乱しながら描く」。点描を学ぶ。手本には「小さな点状のタッチを縦方向に重ねて描き、それが整然と整わないように気をつけます」とあって、そのとおり気をつけて描いた(つもり)。花の塊と枝の、どちらを先に描くのか分からなかったが、前に見たYouTubeの動画に、後から枝を描いていた例があるのを思い出し、そのように描いてみた。花を描きながら、きっとここに枝が伸びているはずだよなと、まだ描いていない枝がそこにあるように描いていることに気づいた。
色をもう少し淡いピンクにしたかったが、ちょっと濃くなりすぎた。紙が乾いたら薄くなるだろうと思って絵具を載せたが、思った以上に濃い色が残った。なかなか難しいっす。

【タイムラプス】2月2日(木)6:35〜8:39の伊豆長岡の空。31秒。

【歩数】2,965歩。