いずぃなり

伊豆でのシニアライフ

人訪ぬ我が家は此処と月夜茸

9月末日付で7名が放課後児童教室を退所した。そのうち4年が4名。例年、夏休みが明けると4年の退所が増える傾向にあるとベテランスタッフから聞いていたが、その傾向どおりの展開になった。
もともと入所の条件は、「児童の保護者および同じ敷地内に住む65歳未満の祖父母が、(中略)下校時に児童を保育することができないと認められる場合」(広報「いずのくに」)となっている。それで、利用している子どもの立場からすると、本当は児童教室なんかに来たくないけど親の都合で仕方なく来ているという子がだいぶいて、その不満が夏休みあたりでピークに達するようなのだ。
子どもを預かる児童教室のスタッフは、ともかく子どもに怪我のないよう安全に過ごしてもらうことが大事と心得るから、細心の注意を払いつつ危険回避に尽力する。だから、たわいないいたずらやちょっとしたことも見逃さない。私から見てそれくらいまあいいかと思うようなことにも、たちまち注意が飛ぶ。遠くからでも飛んでくる。
どうして来るのが遅かったの、どこで道草してたの、靴を下駄箱にきちんと入れなさい、上履きをちゃんと履きなさい、おしゃべりしてないでさっさと着替えなさい(制服の小学校なので、汚れてもいいように体操着に着替える)、手拭きタオルを出しなさい、忘れた? どうして忘れるの、このカバン誰の? 歩くのに邪魔だからロッカーに仕舞いなさい、テーブルに座らない、まだ着替えてないの? 早くしなさい、宿題やりなさい、こら消しゴムを投げるんじゃない! おしゃべりしない! おやつにするからトイレに行きなさい、テーブルを拭きなさい、(おやつを食べ終わった後に読む)本を選びなさい。 走っちゃダメ!
とまあ、これくらいにしておこう。これは4年が登所したときの風景。この後はおやつの時間になるのだが、このおやつがまた、アイスを食べてからパンを食べてせんべい食べてと、食べる順番が決まっていて(おやつを食べる順番なんてどうだっていいじゃねえかと思うのだが)……、とまあ、親御さんが迎えに来るまで万事こんな調子で過ごすわけで、子どもにしてみれば息苦しいことこの上ない。
特に4年生は、1年のときからずっとこの過ごし方を強いられてきているのだから、「分かってるよ、うるさいなあ」と、つい反抗的にもなるだろう。そしてその不満分子たちが結束すると、言動がパワーを増してスタッフに暴言を吐くという悪しき事態に発展するのである。
9月末で退所した4年は4名だが、予備軍はまだまだいると思われる。実際に今日、あいつがやめたから俺もやめると言ってきた子がいた。放課後児童教室を利用しないで済むんだったらそれに越したことはない。そうなれば、誰からも強要されることなく好きな時間に好きなことができる。子どもにとってはそれがいちばんだと思う。
ただ、そこに立ちはだかるのが親の都合。親とすれば安全な施設にあずけておけば安心なのは分かるが、4年生ともなれば分別もついてくるし、一人で留守番もできる年頃だ。いざとなれば電話でのやりとりもできるわけだから、子どもに任せるところは任せていいんじゃないかと思う。
ここへきて5年、6年も入所の対象にせよという声も上がっているが、それは親の都合優先であって、子ども優先にはなっていない。女性が生き生きと働ける環境も大事だけれど、同時に、子どもが生き生きと才能を伸ばせる環境も整えてやる必要があるんじゃないだろうか。放課後児童教室がその役割を担うことができればいいけれど、恐らくそうはならない。右へ倣えの集団生活を強いる環境では子どもの才能の芽を摘むことになりかねない。
写真は、玄関アプローチのコナラに生えたキノコ。コナラは椎茸栽培用としてホームセンターで売られていたもの。これにシイタケ菌を仕込んでおけばこのキノコの替わりに椎茸が生ったかもしれない。キノコ(何というキノコだろう)が生えて、いよいよ狐狸の棲みそうな奥山のあばら家風になってきた。(あ)

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あやめ湯(18:37〜19:19)5→1人。

4,649歩。