いずぃなり

伊豆でのシニアライフ

夏の怪無人ホテルの稲光

今週16日(木)の夜は雨だった。あやめ湯からバイクで帰ってくると、白い光が稲光のように、ぴかっぴかっと点いたり消えたりして車庫の壁に当たっている。光は向かいのホテルの階段から漏れていた。
そのときは特に気に留めなかったが、家の中に入って晩酌の支度をしているところへ外から声がかかった。夜の8時近くである。玄関のドアを開けると、北隣の奥さんが傘をさして立っていた。
「こんばんは、どうされまし…」と言う間もなく、ホテルの点滅する光を指して、「あれ、あの光、怖い」と私に言う。「火事にならないかしら」と、漏電で火事になることを心配していたのだ。
もう1ヶ月もお客さんが入っていなくて、電気も消えていたはずなのに、急に電気が点くのはおかしい。電気が漏れているかもしれない。ホテルの経営者に知らせなくて大丈夫かしら…。
そう言われて初めて電灯の点滅と火事が結びついた。なるほど、漏電で火事になったら大変だ。ここはやはりホテル側に連絡したほうがいいかな、どうしようかなと話し合っているところへ、たぶん私たちの立ち話を聞きつけたのだろう、今度は南隣の奥さんが出てきて話に加わった。
「うちでも、ついこの間、蛍光灯が一本ちかちかし出して取り外したけど、この明かりもホテルの非常灯か何かがちかちかしているだけなんじゃないかな」と私。「でも、今までホテルの電気は点いていなかった」と北隣の奥さんの不安は消えない様子。「何だか、さっきよりも点滅の間隔が長くなったような気がする。そのうち消えるんじゃないかな。大丈夫ですよ」と、何が大丈夫か自分でも分からないままいい加減なことを言うと、南隣の奥さんも「大丈夫でしょう」と相槌を打つ。これとて根拠はないのだが、2対1の多数決で「大丈夫でしょう」に軍配。何か異変に気づいたら、先に気づいた人が皆に知らせることにしましょうとその場をまとめてそれぞれ家に入る。
それで今朝、藤沢に戻るときに改めてホテルの階段を見たら、明かりはぴたりと消えていた。う〜ん、あの稲光のような点滅は何だったんだろう。
写真は、ペットの泊まれるホテルの正門。

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しばらくお客さんが入っていないなあと思っていたら、ホテル従業員の5月9日のブログに「本日より、少しの間休館に入らせていただきます」という知らせが載っていた。
そうか、休館から1ヶ月以上経っていたか。そういえば、レンガ敷の駐車場にも雑草が目立つようになったな。休館が長引いて、お化け屋敷みたいにならなければいいのだが…。(あ)

17,505歩(月間記録)。