いずぃなり

伊豆でのシニアライフ

夏草を刈つて臨書の庵かな

今日は仕事が休み。シフトを替えてくれないかと頼まれ、30日(木)と今日を入れ替えた。
さて、急遽休みとなって何をしようかと考えた。一昨日雨模様でできなかったから湯ヶ島まで歩いてみるか、ホタルはいいや一人で見たってつまらない、河鹿の湯に浸かってアマゴ料理を食って帰ってくるか、どれ天気はどうよとYahoo!天気予報を見たら、伊豆は午後から時々雨となっていた。う〜ん、今日もだめか…。
ここはおとなしく庭の手入れでもするか。よし、まずは庭のあちこちににょきにょき生えた篠竹を片っ端から切っていこう。刈り込みバサミで、デラウェア下の2本、玄関横の2本、ヒュウガミズキ脇の2本、芝生上の6本、計12本を根本から切る。
切り始めたら、縁側の踏み石脇にこんもりまとまった柘植も気になり出した。柘植は強い木で、去年切った切り株からも新しい芽がどんどん生えて、いつの間にか緑のカーテンを作っている。道路側にそれだけの柘植があれば縁側の方は要らないだろうとばっさり切ってしまった。縁側の柘植はもともとそこに生えていなかったわけだから切ってもどうということはない。
刈り込みバサミを小型の剪定バサミに持ち替えて、金木犀の上部の枝を切り落とす。デラウェアの葉とせめぎ合っていたところだ。デラウェアの蔓が金木犀の枝をがっしり捕まえいて、これじゃ台風が来たって離れないだろうと思われるくらい力強く絡まっている。それでもいいかと一瞬妥協しかけたが、いずれはそうしようと思って作った葡萄棚だから、そこは棚の顔を立ててデラウェアの蔓を棚に誘引することにした。

f:id:jijiro:20160609152221j:plain

あとはブルーベリー周りとコンポストまでの踏み石周りの草を鎌で刈り取る。柚子の下にはドクダミが一面に生えていて、それが踏み石を覆い尽くす勢いで迫ってきている。
鎌を振ると、あのむせ返るような独特の臭いが鼻を刺激する。そして、その臭いを嗅ぐといつも小さい頃のかくれんぼを思い出す。
我が家の汲み取り便所の外にドクダミが茂っていて、かくれんぼで一度だけそこに身を隠したことがあった。隠したはいいが、その強烈な臭いに頭がくらくらして、堪らず鬼の前に自ら身を晒したものだ。私には汲み取り便所の臭いよりもドクダミの臭いの方がはるかに強烈だったのです。それで私は今でもドクダミの臭いは苦手です。
草取りは1時間ほどやっただろうか。取っても取っても後から生えてくる夏草には手を焼くが、除草剤のような毒を撒く気はしない。コンクリートできれいに固める気もしない。自然のあるがままを良しとする。イギリス風のガーデニングは好まない。だからバラは植えない。小虫が地を這い、蜘蛛が巣を張り、藪蚊が飛ぶ庭がいいと思っている。要するに、庭の手入れが面倒くさいということだね。
草取りの後は久々の臨書。手本は、高宗・眞草千字文。160字ほど書いたところで墨がなくなりお終いにした。もっと書きたかったが、改めて墨を刷り直す気はしなかった。学生時代に、村上三島氏の講演を聴く機会があったが、そのとき氏は、今日は(講演に)来る前に2千字ほど書いてきましたと、いとも簡単に言っていたのを思い出す。今日、久々に筆を持ってみて、2千字なんてそう簡単に書けるもんじゃないとつくづく思ったことだった。(あ)

f:id:jijiro:20160609112840j:plain

あやめ湯(17:24〜18:12)3→1人。
タイムラプスは、6月9日(木)5:37〜7:53の伊豆長岡の空。

1,834歩。