いずぃなり

伊豆でのシニアライフ

山奥と見紛う庭の花通草

放課後児童教室には「おやつの時間」というのがある。
採用面接のときに面接官から「おやつの買い出しはできますか?」という質問があった。質問の意図を図りかねて答えに窮したが、実際に現場に入ってその質問の意味が分かった。おやつの買い出しは大変なのだ。
買い出しそのものはまだ私の番に回ってきていない。たぶん初めてということで考慮をしてくれているのだろう。いずれ誰かとペアを組んで買い出しに行くことになると思うが、私が昨日やったのは、買い出し組が買ってきたおやつの仕分けである。
児童93人分の(といっても実際には欠席もいるからそれより若干少なくなるが)おやつを10班に分けたカゴに入れていく。おやつは、アイスクリーム・プリン類、パン・ケーキ類、煎餅・おかき類、スナック菓子類の計4種類。パン・ケーキは大きさに合わせて袋ごと調理バサミで半分に切ったり3分の1に切ったりする。慣れればどうってことない作業なのかもしれないが、たったこれだけのことで昨日の私はあたふたしてしまった。
おやつの時間は一斉ではない。学年によって下校時間が違うからだ。1、2年生は午後3時までにほぼ揃うので本館で一緒に食べるが、3年生と4年生は大抵それより遅れる。食べる場所も、3年生は校舎2階教室、4年生は別棟第二学習室を使う。
児童は、おやつの前に本館の本棚から好みの本を持ってきて席に就く。本は隣接していた市立図書館(この4月から閉館になった)からの「おさがり」のようで、その図書館所蔵を示すシールが貼られている。本を手元に置くのは、おやつが配られるのを静かに待つためと、早く食べ終わった人が周囲の邪魔にならないように静かに全体の終わりを待つため。
全員揃ったところでおやつ当番を決め、当番の人が前に出て「本を閉じてください(これを合図に本をテーブルの下に置き、正座をして顔を上げる)。手を合わせてください(ここでぱちっと手を叩く)。いただきます」と言う。終わりは「いただきます」が「ごちそうさま」に変わるだけで、あとは同じ。
おやつを食べ終わった後は紙芝居。読んでくれる人を二人選んで、その二人が読みたい紙芝居を本棚から選んできて交互に読む。それをみんなは聞いている。やんちゃな子も紙芝居になると静かに聞いていたりするから面白い。今の子は絵が動かないと、つまりアニメーションじゃないと興味を示さないと思っていたが、意外とそうでもないらしい。しっかりしたストーリーならば敢えて絵を動かさなくても子どもたちは興味を示すのかもしれない。志ん生圓生・金馬の落語のように、何度聞いても面白い、そんなアニメーションを動けなくなるまでに一作でも作れたらいいとふと思った。
タイムラプスは、4月13日(水)5:46〜7:34の伊豆長岡の空。
写真は、裏庭の通草(アケビ)の花。周りに枯れ葉をどんどん敷き積んだからかどうか知らないが、蔓がにょきにょき伸びて紫の花がみごとに咲いた。山奥の野趣が感じられて、これは却って上品に収まる藤棚より好きかも。園芸本には実を生らすには人工授粉せよとあるが、それは自然の虫に任せることにする(単に面倒くさいだけ)。だから秋に名品の果実が生るかは分からない。生ったら嬉しいな。(あ)

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あやめ湯(18:35〜19:08)2→6人。

2,320歩。