いずぃなり

伊豆でのシニアライフ

お相手はまだじゃ日向水木殿

あやめ湯(17:35~18:15)3→3人。

先客に文身の人がいた。番台のおじちゃんが、湯舟に体半分浸かっているその人に「そっち(湯舟の奥の方)は下から源泉が出てるでな、熱い。こっち方(出入り口側)に移りよったらええ」と、ガラス戸を開けて説明する。おじちゃんが番台から降りてきてわざわざ説明するということは、どうもあやめ湯は初めての人のようだ。私も顔を知らない。

その人が湯舟から出ると、窓を開けますよと独り言のように言って、自分が座った洗い場の上の窓を全開した。たちまち夜気が入り込んでくる。うっ、寒とは思ったが、我慢できないほどの寒さでもない。まあ露天風呂に入ったつもりになればいいかとやり過ごした。

どうやら我慢して熱い湯に入ったせいで湯中(ゆあた)りしたらしい。その人は文身の背をまるめてうなだれていた。具合が悪くなるまで我慢して湯に浸からなくてもいいのに…。

そういう私も最初の頃は熱い湯が苦手だった。一度立ちくらみを起こして速攻で出てきたこともあったなあ。今では熱くなければ入った気がしないほど熱い湯が好きになってしまうんだから、慣れというのは恐ろしいものです。

結局その人と私は風呂場から出るところまでずっと一緒だった。その間、二人出て二人入って来たが、全開の窓はそのままだった。文身の背中に多少の遠慮があったのだろうか。普段しない世話焼きを番台のおじちゃんにさせたのもそのせいだったかもしれない。

タイムラプス(5:54~7:21)

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砂絵は、黒澤明。今日が誕生日だと知って選んだ。1910年生まれで亡くなったのは1998年。享年88歳。黒澤監督の数ある名作の中で、『生きる』(モノクロ143分)がもっとも印象に残る。志村喬演じる主人公が、公園でブランコを漕ぎながら♪いのち短し恋せよ乙女♪としみじみ唄うシーンが脳裡に焼き付いている。

今回は目を描かなくて済んだので、描くのに1時間はかからなかった。徐々に砂絵のコツをつかみつつあるが、上達するまでにはまだまだ時間がかかりそうです。でもまあ、のんびり楽しみながら描いていきますよ。

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写真は、庭の日向水木(ヒュウガミズキ)。六畳和室の明障子を開けると正面に見える。うす黄色の小さな花が枝にびっしり咲いている。花言葉は「思いやり」。花が終わったあとにハート型の葉が茂るが、その頃になると小田原のお兄ちゃんがやってきて日向水木殿はチャンバラの相手をさせられることになる。樹高は1~2mになると庭木の解説書にあるが、どうもそれよりも一回り小さいような気がするのは、チャンバラの棒で毎年剪定されるからかもしれない。(あ)

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2,569歩。