いずぃなり

伊豆でのシニアライフ

元同僚誰が搗くんだ蓬餅

昼、新しく作った郵便受けを据え付け終わったところへ、温友(温泉友だち)の米朝氏から電話が入った。「今日は家にいるかい? これから臼を持って行こうと思うんだけんど」

あやめ湯で米朝氏と顔を合わせても、臼のことはあれからちっとも話がなく、内心気がかりでしかたなかった。でも会うたびに、臼はいつ運んでいただけますかとはさすがに言えず、息子さんはきっと仕事で忙しいんだ、こちらは只でもらう身なんだ、仕事が一段落するのをじっと待つしかないんだと自分に言い聞かせていた。

それで今日、待ちに待った連絡が入った。昼食を田京駅近辺のどこかで摂ってから、借りた本を返しに図書館へ向かうつもりだったが、急遽取りやめ、湯を沸かしてお茶の準備をしたり、リンゴの皮をむいたりして米朝氏の到着を待つ。茶請けに出す菓子を切らしていることに気づき、下のコンビニまで買いに行こうか、でもその間に来てしまったらどうしようと思っているところへ、あれま、臼はあっという間に運ばれてしまった。

電話をいただいてから15分くらいだろうか。何という電光石火、寸刻敏捷。玄関で呼ばれて車庫を見たら、臼はすでにトラックの荷台から降ろされていた。息子さんが「どこへ置きますか」と言うから、「いいです、後は自分でやります」と恐縮していると、「おっ、杵があるじゃないですか、あそこですね」と臼を車庫の奥までごろごろ転がしていった。「臼はもらい手がなくて困っていたんですよ。処分するにも金がかかるし、いやあ、もらってくれる人がいて助かりました」と息子さん。

地元農家の納屋を取り壊すときに出た臼は、米朝氏とその息子さんのご厚意によって、こうして私のぼろ家にたどり着いたという次第です。

毎年恒例になりつつある三月の「いずぃなり会」では、今年は餅搗きでどんちゃん騒ごうと思っていた。それで年が明けた頃から、臼と杵をヤフオクで物色していた。ところが、値段の折り合いがつかずなかなか落札までたどり着かない。それであるとき温友の米朝氏に「どこかに要らなくなった臼とかないですかね」と、全く期待せずに訊くだけ訊いてみたら、「訊いといてやるよ」言ってくれて、そしてなんとその翌日、「あったよ、家に置いてあるだよ」と言うではないか。あれにはほんとびっくりしました。

思わぬ展開に欣喜雀躍、早速函南米朝氏のご自宅に臼を見に行ったものだ。ひび割れはあったが、いまさら要らないとは言えない。まして運んでくれるとあれば断る理由がない。ありがたくいただくことにしました。

それにしても、縁というのはどこでどう繋がるか分かりませんね。無償で臼を提供してくれた農家の人、口利きをしてくれた米朝氏、仕事の合間に運んでくれた息子さん。その皆さんに感謝し、大切に使わせてもらいます。ありがとうございました。

あやめ湯(17:13〜17:57)4→2人。

タイムラプス(06:37〜07:52)

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写真は、米朝氏とその息子さんに運んでもらった臼。これでようやく餅搗きの道具がすべて揃った。後はもち米を用意するだけ。(あ)

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2,125歩。