いずぃなり

伊豆でのシニアライフ

主去りしブランコ凍てて富士真白

あやめ湯(17:14)6→8人。番台のおばさんが、入浴券を渡した私にすっとロッカーの鍵を差し伸べてくれた。私がいつもロッカーを使うのを知って、何も言わず渡してくれるのだ。おじさんの方は既にだいぶ前からそうなっていたが、おばさんもようやく私の顔を覚えてくれたようで嬉しかった。些細なことだけど、こういう番台夫婦のさりげない気配りが、あやめ湯の人気を支えているのかなと思う。

今日のあやめ湯は結構混んでいた。洗い場は6つ。私が風呂場に下りたときは私も含めて6人で、洗い場は1つ空いていたが、そこはスペースのいちばん窮屈なところで、強引に割って入ると両隣に腕が触れるくらい狭い。小さい子がお父さん(おじいさん)の隣で使っているのを見たことはあるが、それ以外はほとんど使われない。だから常時洗い場を使えるのは実質5人まで。それで洗い場のどこかが空くまで湯舟で体を温める。湯舟の縁に頭を預けて天井を見上げ、猫の大あくびのように大きく口を開けて極楽のため息を漏らす。この極楽のため息はマイ桶氏がいちばん上手い。マイ桶氏がため息をつくと、たちまち、あ〜極楽ゴクラクという雰囲気が風呂場にぱっと広がる。マイ桶氏を真似て私も遠慮がちに声を漏らしてみるが、どうも締まりがない。場の雰囲気に声が溶け込んでいかない。

ほどよく体が温まったところで、端の洗い場が空いた。洗い場の一番人気は奥の上座で、出入り口近くの端は二番人気。そこに座って体を洗っていたら、脱衣所にマイ桶氏の姿が見えた。バンダナのねじり鉢巻をした例のスタイルである。ともかく絵になる人だ。

頭も洗い終えてさっと湯舟に浸かる。そこへマイ桶氏が入ってきて、私が空けた洗い場に座る。一応気を遣ったつもりだが、マイ桶氏にそれと気づかれなかったことに自分だけ満足。

マイ桶氏が体を洗っているところへ、今度は米朝氏が入って来た。マイ桶氏は急いで体の泡を流しながら、「ちょうどいいとこ来たじゃ〜、来る頃だと思って場所を取っておいただよ」と言って洗い場を譲る。私もこういうことをさくっと言ってみたいと思うけれど、そう言えるようになるまでもっともっと年季を重ねないといけませんね。

写真は、去年の夏に孫が遊んだ流れるプール公園から見た今日の富士山。額に3本のラインが見える。プロレスのアブドラ・ザ・ブッチャーみたい(うわ、誰それ、いつの人?)。(あ)

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15,102歩。