いずぃなり

伊豆でのシニアライフ

初富士や父の背を子の歩みけり

朝、生ゴミを裏庭のコンポストに捨てようとしたら、シンクの三角コーナーに生ゴミがなかった。そういえば昨夜、長男がこれで出汁を作るんだと、鍋を薪ストーブに掛けておいたのを思い出した。

鍋の中は、私がダッチオーブンで作った野菜と冷凍ホタテ白ワイン蒸しの残りがそのまま入っていた(4個入れたホタテだけは昨日のうちに二人で食べてしまった)。それに水を足し、三枚にして出たアジの頭と骨、長ネギを加えて煮込んでいたのだった。長男はこうして出た生ゴミはすぐに捨てずに煮込んで出汁を取り、漉してみそ汁とかに少し加えるんだと自慢気に言っていた。

ストーブに薪をくべて部屋を暖める。掛けたままにしてある鍋が沸々と煮立ち、部屋中に出汁の香りが充満する頃、長男が二階から降りてきた。出汁の香りでたまらず目を覚ましたといったふうだ。自分でも出汁の煮え具合が気になるらしく、真っ先に鍋の蓋を取って中を確認していた。

長男が起きてきたところでピザを焼く。ピザはスーパーで買ってきた、あとは焼くだけってやつ。これに冷凍のむきアサリを散らし、とろけるチーズで覆う。この段階でダッチオーブンの中はすっかり熱くなっているから、チーズがとろけるまで5分とかからなかった。家の修繕真っ盛りの頃は、庭にピザ窯なんぞ作って…とか思ったりしてたけど、ダッチオーブン一つあればピザ窯なんていらないね。ダッチオーブン様々ですよ。

ピザをぱくつきながら、せっかくだから世界文化遺産になった韮山反射炉でも見て行くかい? と長男に言ったら、別に観光に来たわけじゃないからと、まるで関心を示さない。それなら好きなだけ休んでいけと言い置いて、8畳洋室で砂アニメーションを撮影するためのテーブル作りに取りかかった。そうしたら道具箱に適当な長さの木ネジがない。しょうがないバイクを飛ばしてホームセンターまで行ってくるかと長男に声をかけたら、じゃあ俺も一緒に行くと言う。

一緒にホームセンターまで行って、その足で田京駅から帰ると言うので、二人並んで、いや並んでではなく、実際は私の二、三歩後から長男が着いてくる格好で、坂を下りた。だから、ここが孫とよく来るブランコ公園でとか、ここの竹藪からタケノコをいただくとか話しかける度に後ろを振り向かなければならなかった。

行ったらホームセンターは休みだった。貼り紙には3日から営業とある。残念、今日は正月休みでした。それにしても長男はホームセンターで何を見たかったのだろう。分からない。分からないが、反射炉よりもDIYに関心があることだけは分かった。もしかして店を自分の好みにリフォームしようとしているのかな。

写真は、長男を乗せた三島行きのいずっぱこ。これで次の伊豆長岡駅で降りれば、後から来る特急踊子号に乗れるからと言って見送る。(あ)

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8,264歩。