いずぃなり

伊豆でのシニアライフ

隧道の出口のかたち冬の雨

朝7時に目が覚める。本当は4時のアラームで一旦目を覚まし、布団に入ったままブログに書くことをまとめようとしてまとまらず、そのうち二度寝してしまった。昨日テキーラを持って遊びに来てくれた呑ん友も4時には目が覚めていたかもしれない。だけど起きてくる気配がなかった。それは私がブログを書く邪魔にならないようにとの気配りだったんじゃないかと思っている。なのに、それと察しながら二度寝したんじゃ話にならん。呑ん友の温かい心配りを無にしてしまった。

朝食を摂りながら呑ん友に今日の予定を訊いたら、特に予定はないと言う。ならばと、やや強引に西伊豆の深層水の水汲みに誘った。

三ヶ月前の9月20日にカミさんの運転で汲んできた深層水は、20Lタンクの3分の1位までに減っていた。残っている水を空のペットボトルや鍋に移し替え、空になったタンクと15Lのキャンプ用水タンク、それと10Lのコマセ用バケツを車に積んでいざ出発。

国道136号線を走り、船原トンネルを抜けて土肥へ出る。土肥から堂ヶ島まで走ったところでトイレ休憩。家を9時ちょうどに出て堂ヶ島の遊覧船乗り場に着いたのが10:14。車中で、まあ40分も走れば(水汲み場に)着くべえと話していたらとんでもない。まだまだ手前でこんなに時間がかかってしまった。私のイメージでは西伊豆はそんなに遠くないところなのだが、実際はそれの倍以上かかる遠いところでした。鯖を読むにも程があります。

小雨が降り出した堂ヶ島から仁科川沿いを走って11:10に水汲み場に着く。駐車場には10数台の車が駐まっていた。20近くある水を汲み上げる蛇口は、ちょうど手前の一箇所だけ空いていて順番を待たずに済んだ。ラッキー。水汲みは今回で三度目だが、今日は今まででいちばん混んでいた。祝日だったからかな。1000mの地下から汲み上げるという深層水は15Lで100円。持って行った合計45Lの容器に満杯に汲んで300円だ。これで三ヶ月持つ。

水汲み場からは山中の細い県道を抜けて仁科峠に出る。そこからまたまた山中を湯ヶ島へ下りる。昨日行った河鹿の湯を通り過ぎ、下田街道(国道414号線)に入って浄蓮の滝に立ち寄った辺りで傘が必要なくらいの雨脚になった。浄蓮の滝は前に何度か来ているが踊子のくぐった天城トンネルには行ったことがない、行きたいと言ったら、呑ん友はよしきたと頼みを聞いてくれた。

トンネルの中を歩く。中は暗くて足元が見えない。昔の旅人はここを灯りなしで歩いたのだろうか。そんなことを思いながらトンネルを抜ける。トンネルを抜けると道は九十九折の下り坂がくねくねと続いて…、とは私の頭の中にこれまで描かれていた風景だったが、実際はそうではなく、樹木に遮られて九十九折は見晴らせないのだった。考えてみればそれは当たり前で、だから九十九折とは目に見える景色ではなく、そこを歩いて感じるイメージの景色なのである。行ってみて初めて分かった。

旧道から国道414号線に戻り、道の駅で遅い昼食。昼食後はこれまた山道を縫って筏場を通り、修善寺へ出る途中の中伊豆ワイナリーにちょっと寄。そこで昨日のテキーラのお返しの土産にワインケーキを買う。

呑ん友の新車を泥で汚しながら家に着いたのが午後4時前。汲んで来た深層水を車から下ろし、庭の柚子を10個ばかりもいで呑ん友に持たせる。結局呑ん友は朝9時からずっと運転のしどうしだったけど、大丈夫だろうか、無事に帰宅できただろうか。今度また暖かくなったら伊豆へ遊びに来てください。ありがとう。愉快な2日間でした。(あ)

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4,878歩。