いずぃなり

伊豆でのシニアライフ

年の瀬やお猪口で一杯逆さ富士

東京新聞Web版(12/16)に「iPadで作ろう 東京芸術大大学院教授がお手軽アプリを開発」という記事が載った。アプリは三年前に開発され、無料で配布されているというので、早速iPadにインストールした。

このアプリ「KOMA KOMA for iPad」を使うと簡単にコマ撮りアニメを作ることができるという。実際に操作してみると、あっけないくらい簡単にアニメができてしまった。しかもオニオンスライスといって、直前に撮影した写真が半透明で残る機能を備えているため、一コマずつの変化を確認しながら撮ることができる。さらにできあがった作品の再生スピードも自由に変えられる。これは使えるかもしれないと直感した。

コマ撮りアニメというと、粘土を使ったクレイアニメーションや人形を使ったパペットアニメーションを連想する。粘土だと形を無限に造形できる面白さがあるが、昔話にはふさわしくないような気もする。また人形となると、そもそも人形を作るところから始まりハードルがぐんと高くなる。そんなことできるわけがない。

それでこれを影絵でできないかと考えてみた。影絵ならば人物でも背景でも切り絵ふうの型紙を幾つか作っておくだけでいい。何なら笑い顔、泣き顔、怒り顔も作ろう。そうして切った型紙に背後からライトを当て、その影を障子紙に映し出す。それで型紙を少しずつずらしてコマ撮りしていく。色はいらない。白黒の世界だ。どうよ、これで昔話のアニメのできあがりだ。

と、簡単に言ってはみたものの、そう簡単でもないことは、これまでの再三にわたる挫折の経緯が物語っている。アニメ作りは一にも二にも根気が肝要(と、作ったこともないのに偉そうなことを言う)。山村浩二監督(この方も芸大大学院教授)の「頭山」という作品、この作品は2003年アカデミー賞にノミネートされた10分の短編作品なのだが、これとて完成までに6年かかったという。10分の作品に6年、ですよ。さすがアカデミー賞を狙う人は違います。私だったら3分ものに3年がせいぜいですね。

ともかく面白そうなアプリなので、これからじっくり遊んでみようと思います。

写真は、今朝の富士山。伊豆長岡駅まで歩く途中で撮った。逆さ富士の白い頭がちょこんと川面に映っているのがなんともかわいい。私のお気に入りのスポットです。今年は暖冬で、この時期になってもなお山襞が幾筋も見えているけれど、なに、真っ白じゃなくたって美しいことに変わりはない。見ていて飽きない。(あ)

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13,678歩。