いずぃなり

伊豆でのシニアライフ

枯葦の岸や老婆の乳母車

午前中、Evernoteの中身を整理。これまで「ノート」に単純に突っ込んでいたデータを「ノートブック」に振り分けた。要するに複数のフォルダを設けてそこに保存し直した。
私が現在使っているのはEvernoteの「プラス」。しばらく無料の「ベーシック」を使っていたが、今年4月からiPhoneアプリ「Scannable」(書類だけを識別して自動的にPDF化してくれる優れもの)で撮影したデータをがんがんEvernoteにアップするようになってから60MBまでしかアップできない「ベーシック」では到底間に合わなくなった。それで有料の「プラス」にした。年間使用料2,000円だが、月間アップロード容量が1GBと大きいので重宝している。
また、パソコン、iPadiPhoneとリアルタイムに同期するので、どこからでも続きの作業ができる。例えば、家のパソコンで書き終わらなかったブログの続きを、電車の中でiPhoneを使って書くことができる。月曜の朝などはこのパターンが多いのだが、藤沢と伊豆を行き来する私にはこれがすこぶる便利。この使い勝手の良さを知ったらもうEvernoteは手放せません。
昼食後に散歩。旧国道1号線から南仲通を通って藤沢駅へ出る。途中、古本屋を覗いたら池波正太郎の『江戸古地図散歩』(平凡社カラー新書)が続編お揃いであったので2冊200円で購入。ブックオフより安い。そろそろ孫の世話からも解放されることだろうし、そうしたら土日はこの本を案内役に、かつて池波正太郎が歩いた道をぶらぶらしてみるとしようか。ページをぱらぱら繰りながらそんなことを思った。

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藤沢駅のコンコースを抜けて小田急デパートの横道に下りる。この通りを「ファミリー通り」という。へええ初めて知った。藤沢もまだまだ知らないところがいっぱいあります。商店街を抜け江ノ島道と江ノ電に挟まれた道を道なりに1kmほど歩いたら江ノ電の踏切に出た。踏切を渡ってそのまま歩けば小田急線にぶつかるはずと予想して200mほど進む。すると突然、葦に覆われた沼に出た。周りは閑静な文化住宅街である。そこだけ埋め忘れたとでもいったふうに自然が残されている。なんとも不釣り合いな感じだが、考えてみればここは鵠沼、その名の通りかつては沼地だっただろうから、沼の一つや二つ残っていてもおかしくない。いややっぱりおかしいな。なんでそこだけ埋めなかったんだろう。
この辺りは細い道が毛細血管のように入り組んでいて、どこを歩いているのかよくわからない。それでiPhoneのナビを見、通る車の先を見ながら歩いたら小田急線の本鵠沼駅に着いた。辻堂周辺の道はすっきり分かりやすいが、どうも藤沢の鵠沼茅ヶ崎東海岸は分かりにくい。大方空襲にやられずに済んだのであろう。
写真は、私立鵠沼高等学校近くの沼。木の歩道が設けられ、そこでバードウオッチングを楽しんでいる人が二組ほどいた。藤沢市の市の鳥はカワセミだから、もしかしたらバードウオッチの望遠レンズはカワセミを撮影しようとしていたのかもしれない。
そういったカメラマンたちは、その一瞬間を捉えるためにどれほどの時間待っているのだろう。半日か、はたまた丸一日か。私にはとても真似ができそうもない。だいたい釣りだって2時間も釣れなきゃ飽きてしまうんだから。でもそうやって待つ時間が長ければ長いほどシャッターを切る瞬間が何物にも代えがたい尊いものに感じるんだろうなあ。簡単にすぐできちゃうんじゃありがたみがないよね。人生また然り。(あ)

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13,776歩。