いずぃなり

伊豆でのシニアライフ

縄跳びの児の誇らしく秋高し

午前9時過ぎ、孫を迎えに小田原へ向かう。11時までに来てくれということだったが、栢山へはそれより30分早く着いてしまった。それで孫の家の近くにあるパン屋に寄って昼食用のパンを買ってから向かうことにした。

ここのパン屋は小田急線と大雄山線とに挟まれたちょうど真ん中くらいのところにある。小田急栢山駅の踏切を渡ってそのまま西へ走り、小田原市を抜けて南足柄市に入ったすぐのところだ。カミさんが、まだ幼稚園に通う前の上の孫と散歩していたとき見つけたという。20坪ほどの小さな店だが、焼きたてのパンを買い求める人が引きも切らず訪れる人気の店らしい。

f:id:jijiro:20151024104321j:plain

私は伊豆にいるときは朝食に食パン焼いて食べる。別にパンが好きだからというわけではなく、それがいちばん安上がりで手っ取り早いから。菓子パン、惣菜パンなら焼かずに済むからもっと手っ取り早いが、そういうパンはまず買わない。基本的に私はパンそのものがあまり好きではないのだ。

ところがカミさんは私と正反対でパンが大好き。特に焼きたてパンには目がない。私がまだ伊豆を行ったり来たりする前は、これ美味しそうだったからと言ってはパンをしこたま買って来ていた。

いちばんのご贔屓は、平塚の旧国道1号線沿いにあるパン屋で、この店は今でも小田原で孫を降ろした帰りにちょくちょく立ち寄る。駐車場を持たない店だから車は路上に停めることになるのだが、私はこれがとても嫌なのです。助手席にじっと座ってカミさんの戻りを待つ時間が嫌で嫌で…。歩道を往来する人が車の横を通るたびに、何だこいつ、こんなところに停めやがってという目で私を覗き込む視線が痛いのです。知らぬ顔してでんと構えていればよさそうなものだが、小心者の私にはそれができない。iPhoneの画面に視線を落としたまま、早く戻って来い、何をもたもたしているんだと、ひたすら車の中で小さくなっているのです。

孫の家には午前11時少し前に着いた。着替えを車に積んで、さあ行きますよ〜と孫を車に促したら、どこへ行くの? と孫娘が言う。伊豆へ行くと知っているはずなのにそんなことを言う。そしてとうとう、伊豆へ行きたくないと言い出した。伊豆へ行きたくないと言ったのはこれが初めてである。いつかそういう日が来ると覚悟はしていたけれど、実際に面と向かって言われてみるとやはり寂しさがじわっと心に沁みるのでした。

写真は、上が薪ストーブの試し焚き用の薪を細かく砕いているお兄ちゃん。下が上達した縄跳びの技を披露する孫娘。伊豆へ行きたくないと言いながら、来れば来たでこうして楽しく遊んでいる。(あ)

f:id:jijiro:20151024151731j:plain

f:id:jijiro:20151024135435j:plain

1,709歩。