いずぃなり

伊豆でのシニアライフ

面上と川面にあふる大花火

朝は蝉の鳴き声とともに目を覚ます。まず4時20分にヒグラシが鳴き出し、10分後にニイニイゼミが加わり、さらに10分後にクマゼミの鳴き声が覆いかぶさる。この鳴き順は変わらない。必ずそうなる。だんだん音量がアップする仕組みだ。しかも10分刻みで。自然の神は偉大である。クマゼミまでにはすっかり目が覚めてしまう寸法だ。

このところ6畳和室の西窓を開け放して寝ていて、そこから容赦なく蝉時雨が吹き込んでくる。暑苦しいよりはいいが、それだって限度がある。まだ早朝5時だってのにやかましくてかなわない。夏目漱石は「うるさい」に「五月蝿」を当てたが、いずぃなりとしては「七月蝉」を当てたいくらいである。ああ、ウグイスの軽やかな鳴き声が懐かしい。

あやめ湯(18:10)2→4人。千歳橋で写真を撮っていたら、1台の自転車が通り過ぎた。後頭部に見覚えがあり、もしやと思ったらあやめ湯の玄関前にその自転車が停められてあった。ミスタービーン氏である。先日、私とマイ桶氏が、今ではあやめ湯の風呂に入るのがいちばんの楽しみだと意気投合したら、そんな寂しいことを言うなと叱った人である。強面で気軽に声をかけづらい雰囲気を持っている。自転車で千歳橋を渡ってきたから、たぶん韮山の人だろう。どうして韮山と長岡は一緒に花火大会をやろうとしないんですか? と直に訊いてみたい衝動に駆られたが止した。まだそういう質問ができるほど親しくはないし、相手に怪訝な顔をされるのが落ちだから。その手の質問はもう少し私の顔を知ってもらってからですね。それまでせいぜいあやめ湯に通い詰めるとしましょう。

11,030歩。

写真は、提灯のぶら下がった千歳橋。伊豆長岡駅駅と古奈、長岡の温泉場を結ぶ。昭和33年の狩野川台風では唯一流されなかった橋だという。来たる8月3日と4日はこの橋の袂から花火が打ち上げられる。3日は韮山の「狩野川まつり」、4日は長岡の「戦国花火」。どうせ同じ場所から上がるのだから一緒にやればいいじゃないかというのが、あやめ湯常連の大方の意見。だがそうならない。伊豆の国市に統合される前の、旧町から引きずる互いの意地みたいなものがあるらしい。狩野川を挟んで韮山側の土手の提灯飾りは賑やかだか、長岡側のそれは寂しい。橋まで提灯を渡して少し余ったからおまけに長岡側にもぶら下げるといった飾りつけ方で、扱いの差が露骨。過去にどんな恨みつらみがあるかしれないが、もう少し仲良くできないもんかねえ。(あ)

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