いずぃなり

伊豆でのシニアライフ

学友と並び双葉の葵濃し

昼、文庫本の「自炊」をしながらパソコンでNHK-FMラジオを聴いていた。ラジオはこれまで有線放送で聴いていたのだが、一昨年暮れに有線放送を解約してからはパソコンで聴くようになった。ブラウザでNHKネットラジオ「らじるらじる」にアクセスするとNHKの第一、第二、FMが聴ける。iPhoneでも聴けるようにアプリをインストールしてある。私は、ラジオではニュース天気予報、語学、クラシックが聴ければいいので、NHKのこの三局で十分なのである。

で、昼の何の番組だったか、青森の観光物産館アスパム前からの中継でねぶた囃子が流れてきた。笛、鉦、太鼓の軽快なリズムに合わせてラッセラーラッセラーの掛け声が混ざる。気持ちが昂揚してじっとしていられなくなることを津軽弁で「じゃわめぐ」というが、津軽人はこの囃子と掛け声を聞くと、もうそれだけで心がじゃわめき出して血が沸騰してしまうのです。隣でハネトが浴衣姿で跳ねている(跳ねる人と書いてハネトと呼ぶ。踊っているとは言わない)とアナウンサーが言っているが、ラジオだから当然見えない。しかし、見えなくてもしゃんしゃん鳴る鈴の音でハネトの様子が手に取るように分かるのです。

会場からの中継ではなかったが、6月に収録したという若手ねぶた師へのインタビューも流された。その若手ねぶた師の名は立田龍宝(30)。大学卒業後母校の先生となったが、小さい頃から憧れだったねぶた師への夢を捨てきれず5年勤めて退職し、翌2013年にねぶた師としてデビューしたのだという。その人が言う。ねぶたが終わればすぐ次のねぶたのことを考える。何をしていても常にねぶたのことが頭から離れないのだ、と。

こういう人を「ねぶた馬鹿」と言うのでしょう。もちろん畏敬と親しみを込めて言うのだが、教員として勤めた方が遥かに給料面では安定しているのに、それを投げ打って収入の安い不安定な道を選ぶんだから、これはもうねぶたに取り憑かれたとしか言いようがない。のめり込み方が半端しゃない。とことん行くところまでいかねば気が済まないという津軽人の気質を、この人はものすごく強く引いているのだなあと感じました。今年の題材は歌舞伎役者の市川海老蔵だそうです。どんなねぶたなんでしょう。興味津々だけど見られないのが残念です。

4,754歩。

写真は、日光東照宮宝物館入口のプランターに植えられた双葉葵。繁栄の象徴のように蓁蓁と葉が密生している。この葉を三枚組み合わせた図案が言わずと知れた徳川家家紋。(あ)

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