いずぃなり

伊豆でのシニアライフ

巣を離れ親離れ飛ばん燕の子

このところ湯屋はあやめ湯にほぼ定着していて、そうなると同じ時間帯に来る人とも顔見知りになり、いろいろ世間話もするようになった。中でも木の桶と風呂椅子を持参する人と顔を合わせる機会が最も多く、お互い名前も年齢も、どんな仕事をしているかどこに住んでいるのかも全く分からないが、顔を見ればどちらからともなく声をかけるようになった。

昨日は私が先に湯に浸かっていて、今日はその人(これから何度かこのブログに登場することになるかもしれないので、一応マイ桶氏とでも呼んでおく)が先に来ていた。それで昨日の話。

私が洗い場で体を洗い流しているとマイ桶氏が入って来て、今日は参ったよ植木の梯子から落っこっちゃってさあ、と言って左の二の腕に負った傷を見せる。見ると二の腕の裏に10センチほどの赤い傷口が鮮やかに走っていて、いかにもたった今つけたばかりの傷といったふうである。危ない危ない、高いところの作業は一人でしない方がいいですよ、下に落っこちたまま動けなくなって誰にも知られず孤独死なんてことになったら大変だと私。知ったふうなことを言う。

そして今日、マイ桶氏の隣の洗い場に座った私が、傷の具合はいかがですかと声をかける。若い頃は反射神経が良かったからこんな傷を作るなんてことはなかったんだけどねえ、年取ったら体が言うこときかなくなっちまって…。すると私のすぐ後に入ってきた顔見知りの人がこのやり取りを受け取って、誰に引っ掻かれたその傷と横から入ってきた。綺麗な姐ちゃんなら(艶っぽくて)いいんだけどね、実はこれこれこうでとマイ桶氏が説明する。そうだよなあ、私ももこれくらいのことをさらっと言えるようじゃないといけませんね。まだまだ修業が足りません。

あやめ湯(17:40)3→7人。7,880歩。

写真は、修善寺駅横のコンビニの軒で餌を待つ燕の子。桜の咲く頃に親燕がここに巣を作り始めてから、勤めの行き帰りに見守ってきたが、いつの間にか雛が誕生し、立派な若燕に成長していた。(あ)

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