いずぃなり

伊豆でのシニアライフ

伊東を回って修善寺へ

藤沢から秦野へ出勤。本来なら秦野は水曜出勤なのだが、テスト返却特別日課でそうなった。三島への勤務が先月で終了していたから秦野へ出勤することができた。

秦野の仕事を終えて小田原から熱海行きの電車に乗る。電車が根府川駅に到着する手前で、強風のため徐行運転するとのアナウンスがあった。続いて、JR東海は強風の影響で只今運転を見合わせているとの情報が入っております、とも。熱海から先へ向かう小グループがいくつかあったようで車内がややざわめいた。向かいの海側のシートに座っていた年配の女の人が、身をよじって海を見下ろしながら、ほら見て、海があんなに荒れてると、隣の、これまた同じ年格好の男の人に促す。すると男の人はすかさず「春はやて海一面の波頭」と吟じた。女の人は、あら、いいじゃない、と受ける。たった今見た目の前の風景を一瞬にして五七五に切り取る技はかなりの腕前。俳句を相当作り慣れている方とお見受けした。

俳句の二人連れを湯河原で下ろし、電車は熱海に4分遅れで到着した。車内アナウンスのとおり、熱海以西への電車は運休していた。さて困った。ホームで立ち食いそばを食いながら、どうしようか考えた。寒風の中で運転再開を待つか、新幹線に乗り換えるか。新幹線ならば特急券はいくらだろう。見るだけ見てみるか。そう思ってそばを食い終えて新幹線の改札口へ向かう。

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特急券は860円。たったひと駅でこれだけする。やはり運転再開を待つか、どうせ急ぐ旅でもないし…。と地下通路に下りたら、結構な人だかりができていた。みんなホームの吹きさらしを避けているのだ。これじゃ運転再開しても乗り切れないかもしれないな。こうなりゃ一旦改札を出て、コーヒーでも飲みながらじっくり待つとするか。その前に、ひとまずトイレに行っておこうと、伊東線のホームに上がった(熱海駅のトイレは伊東線のホームにある)。ホームには伊豆高原行きの電車が停まっていた。おっ、伊東線は動いている。そうか、伊東線で伊東まで出て、伊東からバスで修善寺へ出るという手があったか。よし、それだ、それで行こう、それに決めた。

伊豆高原行きが発車し、女性の車掌がマイクを手に持ち(私は最後部の車両の乗った)「本日もJR東日本を御利用いただきありがとうございます」って、伊東線JR東日本だったんだ、知らなかったなあ。JR東海だとばかり思っていた。

伊東駅に下りたのが午後3時。で、修善寺行きのバスの時刻を見たら13:30に出た後は17:05発までない。そこで、街なかをぶらり歩いて時間をつぶすことにした。昔の繁華だった頃の雰囲気が残る路地に入り、手頃なところで海に向かう道につと曲がる。と、ほどなくして木下杢太郎記念館が見えた。入館料100円。ここで閉館の4時近くまで過ごす。展示された資料の中で特に私の目を惹きつけたのは、その精細な植物画(百花譜)。まじまじと見てしまった。

記念館から駅に戻り、駅なかのベックスでバスの発車時刻までコーヒータイム。修善寺までのバス運賃は1,130円。結局、新幹線より高くついてしまったじゃ。

徒歩8,605歩。自転車42kcal。

写真は、木下杢太郎記念館。なまこ壁がシブい。この記念館奥の生家は、天保6年(1835年)に建てられた当時のままの状態で保存されていて、伊東市に現存する最古の民家なのだとか。なまこ壁塗る手はどうよ伊豆の小屋(あ)

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