いずぃなり

伊豆でのシニアライフ

朝露のブランコ

朝、孫が起き出してくる前に部屋を暖めておこうと思って、音を立てないようにストーブに薪を入れたつもりだったが、気配に感づいた二人が揃って目を覚ましてしまった。もしかしたら、二人とも既に私より先に目覚めていて、部屋が暖まるのを寝床の中で待っていたのかもしれない。ちょっと待っててね、すぐ部屋を暖めるからね、と言いながら、ガスバーナーで焚き付け用の薪に火を点ける。すると30秒ほどであっという間に部屋中が暖かくなった。これですよ、これ。これだから薪ストーブはいいんです。これを味わったら、もう薪ストーブのない生活なんて考えられません。欲を言えば、ゆらめく炎がちろちろ見えるガラス窓付きの鋼板製薪ストーブにしたいのだけれど、それはもう少し余裕ができてからの話。

せっかくストーブを点けたから、焼き芋でも食べさせてやろうと、小ぶりの紅あずまを4個ほど石の上に載せていたら、その間に孫たちは勝手にどこかへ行ってしまった。行く場所は分かっている。いつものブランコ公園だ。最初に姿が見えなくなった頃は、どこへ行ったかと青ざめて家の周辺を探したりもしたが、行く先がブランコ公園だと分かってからは、そんなに慌てなくなった。それで、ゆっくり朝食を済ませてからブランコ公園に行ったら、来るのが遅い、だって。寒空の中、私に背中を押してもらうのをずっと待っていたらしい。朝露に濡れていたって構うことなく、平気でブランコに尻を置く。そうか、そんなにブランコが好きなんか。ならば行くぞ、よおし、それっ。二人の背中の温みを交互に受け止めながら、こうして孫の世話ができるのも今のうちだなあと、しみじみ思ったことだった。徒歩7,457歩。

写真は、クリスマスツリーを作る孫。これを秘密基地に飾るんだと。木は車庫の横に生えているカイヅカイブキ(たぶん)の枝を使った。枝は隣家のアプローチにはみ出していて、いずれ切らなくてはいけないと思っていたところだったので、ちょうどよかった。幼子の夢積もらせて綿の雪(あ)

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