いずぃなり

伊豆でのシニアライフ

伊豆の雪

三島へ出勤。駅に降りたら小雨がぱらついていた。駅前をぐるり見渡しても、雪の消え残っているところはなかった。こちらは大した降りではなかったようだ。

午前の仕事を終えて外に出ると、まだ雨が降っていた。と言っても、傘を差さなくても済むくらいの降りだったので、三島広小路まで歩くことにした。駿豆線沿いの道を歩いて三島広小路駅へ出る。この道沿いには小ぢんまりとしたビジネス旅館が数軒建っている。行商の人たちの定宿だったのだろうか。建物も年代がかっていて、懐旧の風情があった。
駅の大通りの向こう側に、南に向かって真っ直ぐ伸びている黄土色のアスファルト道があった。昼を摂るにはまだ早い時間だったので、ぶらりと歩いてみることにした。歩いて程なく、ガラス戸に人物写真が所狭しと貼ってある料理屋があった。オーナーと仲良く並んで芸能人が記念写真に収まっている。いろんな芸能人が訪れる店らしい。その店から先は閑静な住宅街となる。幅員4mほどの道には車は殆ど入って来ない。結構歩きやすい道である。
やがて道は黄土色が左折する交差点に出た。真っ直ぐ先は普通の色のアスファルトで、左折すると黄土色の道。どこへ導こうとしているのだろうと、そのままアスファルトの色に従ったら源兵衛川に出た。源兵衛川は、楽寿園の湧水を水源とする小川である。川沿いに遊歩道ができていて、水辺の野鳥を楽しみながら歩けるようになっている。住宅の直ぐ裏手を流れていて、家の庭もその借景を楽しめるような構えなのは、何とも羨ましい限りである。幼少の大岡信は、この川で川遊びをしたのだという。
結局、三島田町まで歩いた。そこから電車に乗って伊豆長岡で降りるまで、車窓に映る雪景色は徐々に白さを増していった。自転車を走らせる狩野川の土手も雪がしっかり張り付き、正面に聳える葛城山のロープウェイの山肌は、さながらスキーのジャンプ台の趣であった。大きな雪塊がごろごろ転がっている急坂を上って家に到着。家の玄関前は、思っていた以上に雪が吹き溜まっていた。10,431歩。雪明かり障子に映しひとり酒(あ)
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