いずぃなり

伊豆でのシニアライフ

孫の挽く珈琲

孫が藤沢にやって来る。台風27号の影響で風雨が強く外出もままならない。朝食後、上の孫は畑の水の入ったペットボトルを並べて「お家作りごっこ」をやり始めた。ペットボトルを林立させて自分以外の者を入れない領域を作る。畳一枚ほどのスペースでブロック遊びをしたり、iPadでゲームをしたりするのだが、他の者がそのスペースに踏み込むには許可が要る。勝手に入ることまかりならんと、独裁的に勝手なルールを作る。こういうところに人間の欲望の種を見るようで面白い。ある時は、ご丁寧に段ボールで玄関を作ったりすることもあるが、今日はそこまで凝った作りはしなかった。

畑の水というのは、昨年借りていた市民農園内で汲み上げた井戸水のことで、同じく農園を借りていた人の話では、相模川に注ぐ小出川の源流だとのことだった。地下70mから汲み上げているという。我が家ではこの水を防災備蓄用の飲料水として20本ほどストックしている。そして、珈琲を飲む時はこの水を使う。水道水とは明らかに違う味わいが楽しめる。隠れた名水なのだ。珈琲を飲むので豆を挽いてくれないか、と積み木遊びをしていた孫娘に話を向けたら、いいよの一声で引き受けてくれた。手挽きのミルを渡し、アームをぐりぐり回してみせる。ところが、豆を目一杯入れたせいか孫娘の力では回しきれない。引き取って、半分ほど私が挽いて残りを孫娘に託す。孫娘は軽くなったミルを軽快に回し、音が立たなくなるまで挽ききった。挽いた粉を引き出すとき、床に粉をばらまいたのは愛嬌。今日の珈琲は格別の味でした。ごちそうさま。孫の手の挽く珈琲や秋麗(あ)

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